千葉・関東の遺品整理・特殊清掃はプロアシスト東日本

新着情報

孤独死で遺体が溶ける理由|どのように腐敗するのか?

孤独死で遺体が溶ける理由

孤独死は発見が遅れるほど凄惨な現場となり、なかにはご遺体が溶けて畳や床板に体液が染み付いてしまうことも少なくありません。

この状態のままにしていると、部屋の汚損が進み、人が住めない状態になったり、賃貸の場合は損害請求されたりするおそれがあります。

そのため、ご遺体が溶けて部屋が汚損してしまったら特殊清掃業者へ依頼することがおすすめです。特殊清掃業者へ依頼をすれば、徹底的に清掃してくれるうえ、染み付いた腐敗臭も脱臭してくれます。

本記事では、ご遺体が溶ける理由や特殊清掃業者がどのように現場を清掃するのか、解説していきます。

記事監修者プロフィール

遺品整理士歴10年、これまでに5,000件以上の遺品整理や特殊清掃に携わる。手がけた遺品整理で発見された貴重品のうち、お返ししたタンス預金の合計だけでも3億3千万円にも上り、貴金属などの有価物を含むと5億円近くの金品を依頼者の手元に返して来た。

遺品を無駄にしないリユースにも特化。東南アジアへの貿易を自社にて行なっており、それに共感を覚える遺族も非常に多い。また不動産の処分も一括で請け負い、いわるゆ「負動産」を甦らせる取り組みにも尽力して来た。
一般社団法人ALL JAPANTRADING 理事
一般社団法人家財整理相談窓口会員
一般社団法人除染作業管理協会理事
宅地建物取引士(日本都市住宅販売株式会社代表取締役)


株式会社RISE プロアシスト東日本
代表 仲井

目次

孤独死で遺体が溶ける理由

孤独死でご遺体が溶ける理由は、腐敗が進行してご遺体が分解されてしまうためです。

普段、私たちの体内では免疫機能が外部から侵入する細菌などを倒してくれます。しかし、亡くなると免疫機能がなくなり、体内で細菌が増えてしまうのです。

増えた細菌はご遺体を分解していき腐敗が始まります。まずは胃や腸などの消化器官から腐敗が始まり、消化器官は消化液によって溶けてしまいます。

そして、腐敗ガスと呼ばれるガスが体内に発生して体が膨張し、耐えきれなくなった皮膚が破れて体液が外へ流出してしまうのです。

葬儀の際にはこうした腐敗を防ぐためにドライアイスなどで処置をしますが、孤独死は長らく発見されないことから腐敗が進みご遺体が溶けてしまいます。

遺体が腐敗するプロセス

ご遺体は腐敗することで溶けてしまいますが、腐敗はどのように進んでいくのでしょうか。

ここでは腐敗するプロセスをより具体的に解説していきます。ご遺体が腐敗するプロセスは以下の通りです。

  1. 消化器官から腐敗が進行する
  2. 腐敗ガスにより体液が外へ漏れ出す
  3. 害虫が発生する

それぞれの詳しい内容を見ていきましょう。

消化器官から腐敗が進行する

腐敗は、まず胃や腸などの消化器官から始まります。

先述した通り、人が亡くなると体の免疫機能が停止することで体内に細菌が増え始め、ご遺体を分解していき腐敗が始まります。この時、真っ先に増える細菌が腸内細菌のため、胃や腸の消化器官から腐敗が始まるのです。

また、細菌が増えるだけでなく、消化液が胃や腸を溶かし始めます。腸内細菌の増殖や消化器官の融解が進行していくと、腐敗は消化器官から全身へと進んでいきます。

腐敗ガスにより体液が外へ漏れだす

腐敗が進行していくと、やがて腐敗ガスが発生します。腐敗ガスが発生し続けると全身が膨らんでいき、やがて耐えきれなくなった皮膚が裂けて体液が外へ漏れ出してしまいます。

この時に漏れ出した体液が部屋を汚損させ、壁や床に染みを作ってしまうのです。

また、体液とともに腐敗ガスも外へ漏れ出します。この腐敗ガスの臭いは腐敗臭・死臭とも呼ばれ、その臭いは専用のマスクを装着しなければ体調を崩してしまうほど強烈です。

腐敗臭が室内に立ち込めると壁や床に臭いが染みつき、通常の清掃では臭いが落ちません。

害虫が発生する

腐敗ガスにより腐敗臭が外に漏れ出すと、ハエなどの害虫が臭いを嗅ぎつけて室内へ侵入し、部屋の中が害虫だらけになってしまいます。

まず、侵入したハエはご遺体へ卵を産み付け、早ければわずか1日で孵化します。孵化したウジ虫は2週間ほどで成虫になり再び卵をご遺体へ産み付けることで、部屋の中はハエやウジ虫だらけになってしまうのです。

また、ハエやウジ虫だけでなく、ゴキブリなどの害虫やネズミなどの害獣が発生してしまう場合があります。このような害虫や害獣が発生すると、危険な病原菌を保有している可能性があるので、自力で清掃は行わないようにしてください。

関連記事:ウジ虫やハエはどこから湧いてるのか?特殊清掃現場での駆除方法

遺体が溶けた際の特殊清掃手順

ご遺体が溶けるプロセスを解説しましたが、実際にご遺体が溶けてしまった場合、特殊清掃業者はどのように清掃するのでしょうか。

ここではご遺体が溶けた際の特殊清掃の手順について解説します。手順は以下のとおりです。

  1. 専用薬剤での除菌・殺菌
  2. 汚染箇所の清掃
  3. 遺品の運び出し
  4. 消臭処理

それぞれの工程でどのようなことを行うのか、詳しく解説していきます。

専用薬剤での除菌・殺菌

まず、清掃を行う者の安全を図るため、現場を専用薬剤で徹底的に除菌・殺菌します。

孤独死されたご遺体は危険な病原菌やウイルスを保有しているうえ、ご遺体に触れた害虫や害獣が部屋中に菌やウイルスを広げてしまいます。そのため、感染を防ぐためにも作業前の除菌や殺菌は必ず必要です。

除菌や殺菌には、業者によって違いはありますが、プロアシストでは脱臭効果もある二酸化塩素系の薬剤を使用しています。二酸化塩素系は除菌や殺菌が必要なさまざまな場面で使用されており、プールの消毒でも使用されている薬剤です。

汚染箇所の清掃

除菌や殺菌をして安全を確保したら、いよいよ汚染箇所の清掃に取りかかります。

汚染個所の清掃は亡くなられた状態によって清掃方法が異なるため、現場に合わせて清掃方法を変えなければなりません。

例えば、板の隙間まで体液が染み込んでいたら隙間まで徹底的に清掃し、畳まで体液が染み込んでいたら畳を処分する必要があります。

もし、どの現場でも同じ清掃方法を行っていたら汚染箇所を見逃し、腐敗臭が残ったり害虫や害獣が再発生したりしてしまうことがあるでしょう。

プロアシストでは豊富な実績に基づき、現場に合わせて最適な清掃方法を導き出します。どんな汚染箇所も見逃さずに清掃するため、腐敗臭が残ることも害虫や害獣が再発生することもありません。

遺品の運び出し

汚染箇所の清掃を終えたら腐敗臭を完全に除去するためにも、家財などの遺品を運び出します。

汚れていない遺品は綺麗に見えるため、処分しなくてもいいように見えるかもしれません。しかし、実際には腐敗臭が付着しており、これらの遺品を処分しなければ完全に腐敗臭を除去できないのです。そのため、汚れていない遺品なども運び出し処分する必要があります。

なお、特殊清掃と一緒に遺品整理も依頼された場合は、この時点で作業を始めます。

プロアシストの遺品整理では貴金属などの貴重品を見逃さないうえ、ご要望があれば思い出の品などを見つけてご返却することも可能です。プロアシストは、ご依頼者様のつらい気持ちを和らげるためにも、心に寄り添った遺品整理を行います。

消臭処理

腐敗臭が染み付いた遺品を運び出した後は、部屋に染み付いた腐敗臭を完全消臭するために強力な消臭を実施します。

プロアシストの消臭処理では、専用の薬剤を天井や壁、床へ噴霧した後、オゾン脱臭器を使用してOST法(オゾンショックトリートメント法)という脱臭方法を行います。

OST法(オゾンショックトリートメント法)は、株式会社カイコーポレーションが開発した脱臭理論で、短時間で強力な脱臭が可能です。特殊清掃の現場で広く採用されており、火事や水害などの災害復旧の現場でも使用されています。

まとめ

孤独死は発見が遅れると腐敗が進んでしまい、ご遺体が溶け出してしまいます。この状態になると部屋中に腐敗臭が立ち込めていたり、害虫や害獣が発生したりしていて、自力での清掃は不可能です。

そのため、ご遺体が溶け出してしまった現場の清掃は特殊清掃業者へ依頼するようにしましょう。

依頼を受けた特殊清掃業者は汚染状況に合わせて清掃を行い腐敗臭を除去して、人が住める状態まで部屋を原状回復してくれます。