特殊清掃

部屋がゴミ屋敷に!自力で片付ける方法と業者に頼むメリット・デメリット徹底比較

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「また今日も部屋が片付けられなかった…」。そんな風に自分を責めながら、足の踏み場もない部屋で過ごしていませんか?最初はちょっと散らかっていただけだったのに、気づけば部屋全体がゴミで埋め尽くされている。そんな状況になってしまったあなたへ、この記事ではわかりやすい解決策をお伝えします。

目次

部屋のゴミ屋敷化のサインとリスク

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「まだ私の部屋は大丈夫」。そう思っていても、実はもうゴミ屋敷へ片足が突っ込んでいるかもしれません。

床が見えない場所が増えてきたら、それは明らかな危険信号です。最初は「明日片付けよう」で済んでいたものが、いつの間にか足の踏み場がないくらい物があふれている。ペットボトルやコンビニ弁当の容器など食べた後のゴミを「後で捨てよう」と置いたまま数週間が過ぎていると、変なにおいが出てきます。こうなると、もう日常生活に支障が出ている状態です。

玄関を開けて中を見られるのが恥ずかしくて、宅配便を受け取れない。友人を家に呼ぶことができない。そんな孤独な状態も、ゴミ屋敷化が進むサインのひとつなんです。

放置すると待っている深刻なリスク

ゴミ屋敷を放置してしまうと、想像以上に重大な問題が発生する可能性も。

まず健康面では、カビやダニの繁殖による呼吸器系の疾患、食べ残しから湧く害虫による皮膚の感染症のリスクが高まります。実際に、長期間ゴミ屋敷で生活していた方が、原因不明の咳や皮膚炎に悩まされていたというケースは少なくありません。

他にも、経済的なダメージが起こることもあるんです。賃貸物件なら、部屋が汚れたり傷むことで、退去時の原状回復費用が数十万円から、ひどい場合は100万円を軽く超えることも。床や壁の腐食、異臭の染み付きなどが発生すれば、通常の清掃では対応できず、大規模なリフォームが必要になるからです。

そして何より怖いのが、孤立から来る精神的環境の悪化です。部屋が汚れているから人を呼べない、呼べないから孤独になる、孤独だとますます片付けるのが億劫になる…この負のループから抜け出せなくなってしまう事があるのです。

片付けのためのステップ

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「もうこんな汚い部屋にはこれ以上いたくない!」「だけど業者に頼むお金もないし、自分でなんとかしたい」そう思うなら、正しい手順で片付けを行うことが大切です。次から一つずつ説明してみますね。

ステップ1:心の準備と目標設定

いきなり全てを片付けようとすると、途中で嫌になって挫折してしまうかも。そのため、「今日はキッチンだけ」「まずはハッキリとわかっているいらないごみを捨てよう」と、小さなゴールを設定します。完璧を目指さず少しずつ行動をすることが、実は一番の近道なんです。

ステップ2:必要な道具を揃える

ゴミ袋、マスク、手袋、消毒スプレー、掃除機、段ボール、ガムテープ、ハサミ、マジック。これだけは最低限用意するのをおすすめします。片付けを始めた後で足りなくなり買いに行くと、作業が中断してしまい、そのまま面倒くさくなって片付けがストップしてしまうことも。だから最初は必要な道具を揃えてから片付けを始めましょう。

ステップ3:分別ルールを簡単にする

分別は「明らかなゴミ」「絶対に残すもの」「迷うもの」の3つだけ。判断がつかず迷うもののために段ボールを一つ用意しておき、どんどんそこに入れておきましょう。迷うものは最後に判断するようにします。最初からいるかいらないかを考え出すと思い出に浸って行動が止まるので、まずは考えずに手を動かすのが大切です。

ステップ4:上から攻める、奥から攻める

もし物が積み重なっていたら上から作業していきます。そして部屋は奥から手前へ。こうすることで、せっかく片付けが終わった場所を散らかさずに作業を進めることができます。
しかし、既に手前からしか進めない場合には、片付けやすい場所から少しずつ進めましょう。
ただしこの状況は既に自分で片付ける事が、非常に困難になっている可能性があります。
そんな時は思い切って業者に相談する事を積極的に検討しましょう。
勇気が必要かも知れませんが、先送りにすればするほど、片付け費用やリフォーム費用が大きくなってしまいます。

ステップ5:ゴミの搬出計画を立てる

ゴミ屋敷の片付けをすると、数十個ものを記録したり、家族や友達に宣言するのもモチベーションを維持するのに効果的です。

それらを全て分別し、可燃ごみ、不燃ごみ、資源ごみ、粗大ごみなど、それぞれの自治体のゴミ収集日に合わせて捨てなければなりません。ゴミ出しの時間は必ず守りましょう。また一度に出せる量にも限界があるので、そこも事前に確認しておきます。また粗大ゴミなど捨てるためには予約が必要な場合もあるので、早めにチェックしましょう。

ステップ6:小さな成功を積み重ねる

部屋の片付けは1日で終わらせようとしないでください。小さいステップで行うことで「今日はここまでできた」という達成感を感じられます。写真を撮って、ビフォーアフターを目で確認することもおすすめです!

ここまで片付けのためのステップについて解説してきましたが、もし自分で片付けをするのが難しいという人は、業者にお願いするという方法もあります。

次からは業者に依頼することについて解説していきます。

業者に依頼するメリットとデメリット

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業者に片けを頼みたい。だけど本当に良いのかな?ここでは業者に頼むことのメリットとデメリットを解説します。

業者に頼む最大のメリット

圧倒的なスピード感

自分で片付けをしたら数週間から数ヶ月かかる作業が、業者にお願いするとたった1日で終わる事も。物やゴミが多い場合でも、数日で完了する事が大半です。朝、ゴミや物で埋もれていた部屋が、夕方には綺麗に片付いている。この圧倒的なスピードと劇的な変化は、モヤモヤする気持ちと区切りをつける上でも非常に効果的なんです。

プロならではの徹底した清掃

ゴミの撤去だけでなく、必要に応じて特殊な洗剤や機材を使った消臭、除菌、害虫駆除まで対応してもらう事も可能です。
自分では気づかない床下や壁の内部の状態、素人では綺麗に出来ない汚れ、カビや害虫などを全てチェックしてくれるのはありがたいですよね。(サービス内容は各業者により異なります)

精神的な負担からの解放

「人に見られるのは恥ずかしい」と思うかもしれませんが、業者のスタッフは何百というゴミ屋敷を見てきたプロです。驚くこともないし、ましてや軽蔑することもありません。あなたがやむを得ずゴミ屋敷になってしまった背景に対して理解し、むしろ寄り添いながら進めてくれるはずです。

近隣への配慮

業者は搬出作業の際に、近隣住民への配慮も徹底しています。早朝や深夜を避ける、搬出の際にはシートで目隠しをする、臭いが漏れないよう素早く作業する。こういった気遣いは、慣れているプロならではです。個人ではなかなか思いつかないことにも対応してくれます。

知っておくべきデメリット

一方、業者依頼にももちろんマイナス面もあります。

費用の問題

なかなか業者に頼めないのは、これが最大のハードルではないでしょうか。部屋の広さや状態にもより大きく変わりますが、業者に頼んだ場合、1Rで5万円〜30万円、1DKなら10万円〜50万円程度が目安です。「そんなお金があったら自分で頑張ろうかな…」と思う気持ち、よくわかります。

ただ、分割払いに対応している業者や、自治体の補助金制度が使えるケースもあるので、諦める前に一度相談してみて、見積もりだけでも出してみる価値はあるかと思います。

業者選びの難しさ

残念ながら、この業界には悪徳業者も沢山存在するんです。最初の見積もりより高額な請求をする、回収したものを不法投棄する、片付け時に出て来た金品を盗む…同業者としては本当に恥ずかしいのですが、そんなトラブルも実際に起きているのも事実です。

プライバシーの問題

どうしても他人に部屋を見られることや他人が部屋に入ることへの抵抗感はあるのは、ごく当たり前の事です。自分の荷物を他人に触られることに対して気持ちが良いと思う人はほとんどいないでしょう。

では実際に自力で片付けをするのと、業者にお願いをするの、どちらがいいのか次から徹底に比較してみたいと思います。

【徹底比較】自力 vs 業者 どっちを選ぶべき?

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実際のところ、どちらを選ぶべきなのか。状況毎に解説してみますね。

自力で頑張るべきケース

仕事が休みの日に少しずつ進められる、期限が決まっていないのでゆっくり片付けたらいい、という方は自力の片付けも十分可能です。

先ほどのステップの通り、少しずつ片付けをしてみてください。

ゴミの量がまだ少ない

床面積の半分以上が見えている、ゴミ袋10袋以内で収まりそう、という状態なら自力の片付けで十分対応できます。

まずは仕分けをして、捨てられるものから捨てていく。特に腐ってしまうと大変な食品ゴミ。焦らず一つずつ対応してみましょう。

予算を抑えたい

ゴミの片付けにお金を使いたくないと思うなら、まずは自分で片付けてみましょう。ゴミ処分費用だけであれば数百円〜数万円で済みます。時間と労力を惜しまず、片付けられる体調であればこれが最も経済的です。

自分で出来る部分と業者に頼む部分をしっかりとわけてみましょう。

片付けを通じて生活習慣を見直したい

今後同じような状況にならないためにも、自分で手を動かして片付けをしたい。片付けの方法について学びたい。そう思うなら、片付けをしながら自分と向き合うことでなぜこうなったのかを実感し、再発防止につながることもあります。

これらの状況なら自力で片付けをしたらいいでしょう。

では次に、業者に任せるべきケースについて解説します。

業者に任せるべきケース

ゴミの量が多すぎる

膝の高さより上まで物が積み重なっている、悪臭がひどい、害虫が発生している。こうなると、もう自分の手で片付けるのは非常に困難です。今すぐプロの業者にお願いするゴミレベルです。

時間的な制約がある

「来週には退去しなければならない」「親戚が訪ねてくる」など、片付けの期限が迫っている場合は業者へ依頼の一択です。迷わず連絡しましょう。ただし、片付け業者の選定は慎重に行ってください。

精神的・肉体的に限界

うつ気味で片付ける気力が湧かない、体力的にゴミの運搬が困難、体調が悪くて自分での片付けは到底できない、という場合は無理せずプロに頼りましょう。片付けが進まないことで病状が悪化することもあるので、片付け業者に依頼するのは甘えであると考えるのではなく、むしろ当然の選択と言えます。

近隣トラブルが起こっている

臭いや害虫で既に周りから苦情が来ている場合、今すぐに対処する必要があります。クレームが大きくなる前に、素早く確実に対応できる片付け業者に任せるのが賢明です。

併用という選択肢も

実は、完全にどちらか一方に絞る必要もないんです。

明らかなゴミなど自分で対処できるものは先に処分して、大きいものだけ業者に依頼するなど、一部だけプロにお願いしたら、費用を抑えつつ迅速に片付けができます。自分でゴミを減らした分だけ、業者の見積もりも安くなるんです。

賢く素早く片付けを行っていくのがストレスも減らせて良いですね。

それでは、業者に頼むと決めた場合、どのように選んだらいいのでしょうか。次からは失敗しない業者の選び方について解説します。

失敗しない業者の選び方

業者に頼むと決めたら、チェックしたいポイントがあります。次の4つについて必ずチェックするようにしてみてください。

①複数の業者から見積もりを取る

面倒かもしれませんが、最低3社は比較するのをおすすめします。見ておきたい点は、料金だけでなく、対応の丁寧さ、作業内容の説明の詳しさなどがあります。

例えば、電話やメールでの対応が雑な業者は、作業も雑である可能性があるんです。一方、現地見積もりの際に、細かく確認してくれて詳しく解説してくれる業者は信頼ができます。

ただし、どんな業者でも複数相談すれば良い訳ではありません。

【最低限の確認事項】オススメの業者選定法

 ・“屋号ではなく”会社名がしっかりとホームページに記載されていて、実在の確認ができる。(会社概要・会社案内など)

 ・会社の代表者がサイトに顔を出している。(代表あいさつなど) 

どんな人が、どんな思いで運営しているのか?
自分の家に立ち入らせる訳ですから、しっかり知っておく事が肝心です。

②料金体系が明確か

実は見積もりの際には記載がなかったのに、作業後に「これは想定外の汚れだったので追加料金です」と言われるトラブルがあるんです。

必ず「追加料金が発生する条件」を契約前に確認しておくようにしましょう。

③口コミや実績をチェック

Googleレビューや口コミサイトを確認してみましょう。ただし、あまりにも良い評価ばかりの場合は自作自演の可能性もあります。また、悪い評価があったとしても、業者の返信内容で誠実さを判断することもできます。

良い評価だけでなく、悪い評価もしっかりと見てみましょう。

まとめ

部屋がゴミ屋敷になってしまった。実はそんな悩みを持っている人はあなただけではありません。実際にプロアシストには、毎月多くの相談と依頼が寄せられています。片付けようと思っただけで一歩前進。そんなあなたを全力サポートするのが私たちの使命です。

自力で片付けるのか、業者に頼むのか。それは、どちらも一長一短です。あなたの状況、予算、体力、気力。すべてを総合的に考えて、無理のない選択をしてみてください。

大切なのは「最初から完璧にやろう」としないこと。ハードルを下げて、小さな一歩から始めることです。まずはゴミ袋を買う事からスタートでも良い。業者について調べてみたり、見積もりの電話をするだけでもいい。それがあなたの人生を好転させるきっかけになるでしょう。

あなたの部屋が、あなたにとって安らげる場所になりますように。

記事監修者プロフィール

遺品整理士歴10年、これまでに5,000件以上の遺品整理や特殊清掃に携わる。手がけた遺品整理で発見された貴重品のうち、お返ししたタンス預金の合計だけでも3億3千万円にも上り、貴金属などの有価物を含むと5億円近くの金品を依頼者の手元に返して来た。

遺品を無駄にしないリユースにも特化。東南アジアへの貿易を自社にて行なっており、それに共感を覚える遺族も非常に多い。また不動産の処分も一括で請け負い、いわるゆ「負動産」を甦らせる取り組みにも尽力して来た。
一般社団法人ALL JAPANTRADING 理事
一般社団法人家財整理相談窓口会員
一般社団法人除染作業管理協会理事
宅地建物取引士(日本都市住宅販売株式会社代表取締役)


株式会社RISE プロアシスト東日本
代表 仲井