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20代若者の孤独死の割合と原因|増えていく理由

20代若者の孤独死

近年、孤独死の増加がメディアで取り上げられていることで、耳にする機会が増えたのではないでしょうか。孤独死と聞くと高齢者の問題と捉える人が多いですが、20代の若者も孤独死をしていて、今後も増え続けると考えられています。

20代の若者が孤独死をする原因や増えていく理由を知らないと、孤独死の増加を止められません。また、自らも孤独死をしないような対策を知っておいたほうがいいでしょう。

本記事では、20代の孤独死の現状や孤独死を防ぐ対策を解説します。人と疎遠になっている方や、将来を不安に思う方は特に孤独死をしやすいので、本記事を参考にして最悪の事態を避けてください。

目次

20代の若者の孤独死の割合と原因

まずは20代の孤独死の現状について解説していきましょう。現状を知るためには次の2つの事柄を把握することが大切です。

  1. 20代の孤独死の割合
  2. 20代の孤独死の原因

それぞれの詳しい内容を解説していきましょう。

20代の孤独死の割合

2022年11月に日本少額短期保険協会の孤独死対策委員会が発表したレポートでは、2015 年4 月から2022年 3月までで発生した孤独死のうち、5%が20代という結果が出ています。

また、男女比の割合は、20代の孤独死全件331件のうち243件が男性、88件が女性と発表されています。女性の件数が少ないように見えますが、これはもともとの女性の割合が低いことが理由です。

全体の割合から比率を見ると男性が4.4%、女性が7.9%を占めており、20代女性の孤独死が多いことが分かります。

20代の孤独死の原因

2022年11月に日本少額短期保険協会の孤独死対策委員会が発表した孤独死のレポートでは、孤独死の死因1位は病死で割合は66.8%、2位は自殺で割合は9.8%という結果が出ています。

しかし、厚生労働省が発表した2022年人口動態統計月報年計によると、20代の死因第1位は男女ともに自殺という結果が出ており、20代の孤独死の原因は自殺ではないかと考えられるでしょう。

また、古いデータではありますが、平成21年度に調べた自殺場所の割合では、20代で自殺してしまう人の48.8%が自宅を選ぶという結果が出ています。これらのことから、20代で自殺をする人の半分近くが孤独死をしているとも言えるでしょう。

参考:孤独死の原因|増加している理由と予防のための対策

20代の孤独死は増加していく

現在、20代の孤独死は全体の5%ですが、今後は増加していくと考えられています。その理由は以下の3点です。

  1. 自殺者の増加
  2. 賃金の下落
  3. 精神疾患を抱えた患者の増加

なぜこれらの事柄が20代の孤独死の増加と関係しているのか、詳しく解説していきます。

自殺者の増加

年々、自殺する若者が増加していることで自宅で死を迎える方が増え、相対的に孤独死が増えていくと考えられます。

出典:令和4年中における自殺の状況 資料

上記の画像は警察庁が発表した「令和4年中における自殺の状況」を元に、20代の自殺者の数の推移をグラフにしたものです。

2021年から2022年にかけて減少しているものの、2018年と2022年を比較すると自殺者は増えており、増加傾向にあると言えるでしょう。

先述しましたが、20代で孤独死をする人の原因は自殺である可能性が高いため、20代の自殺者が増加していけば相対的に孤独死も増えていきます。20代の孤独死を防ぐには、自殺者を減らしていくことが大切です。

賃金の下落

賃金が下落することで経済的に困窮する20代が増え、孤独死が増加すると考えられます。

厚生労働省が発表している毎月勤労統計調査では、物価を考慮した実質賃金のマイナスが続いています。

この調査は全ての年代が対象ですが、若者だけ賃金が上がっているとは考えられないので、若者の賃金も下落していると考えられるでしょう。

経済的に困窮すると生活の質の低下を招き、健康的な生活を送れなくなります。

また、診療代を捻出できず、病気を抱えていても病院へ通えなくなってしまうでしょう。さらに、その状態が続くと将来への不安か自ら命を絶ってしまう人も出てくることが考えられます。

これらのことから、賃金の下落は20代の孤独死と密接関係にあり、賃金の下落が続いていると相対的に孤独死の増加へとつながるでしょう。

精神疾患を抱えた患者の増加

精神疾患を抱えた患者が増加していることで自殺する人が増え、孤独死につながることが考えられます。

出典:精神疾患を有する総患者数の推移

精神疾患を抱えている方の人数は年々増加しており、2002年と2017年を比べると160万人も増加しています。さらに、海外の研究では精神疾患を発症する人の7割が20代半ばまでに発症しているとの結果が出ているため、20代で精神疾患を抱えている人は多いでしょう。

また、精神疾患と自殺は密接な関係にあり、自殺した方の9割以上に何らかの精神疾患が診断される状態であったと言われています。

そのため、精神疾患の患者が増えると自殺者が増え、自殺者が増えると孤独死が増えてしまいます。孤独死・自殺・精神疾患の3つはいずれかが増えると、残りの2つも増加すると考えたほうがいいでしょう。

20代の孤独死を防ぐには?

今後、増加していくと予想される20代の孤独死ですが、防ぐためにはどのようなことを行うべきでしょうか。20代の孤独死を防ぐためには、次の2つのことが重要です。

  1. 孤立しない環境を作る
  2. 経済的支援を利用する

それぞれの詳細と具体的な行動を見ていきましょう。

孤立しない環境を作る

20代の孤独死を防ぐには、孤立しない環境を作ることが大切です。

20代の孤独死に限らず孤独死が発生する原因として、社会や地域からの孤立があげられます。20代の方が学校や職場で孤立していると、悩みを抱えていても誰にも打ち明けられず、思い詰めた末に孤独死をしてしまうことがあるでしょう。

具体的に孤立しない環境を作るためには、以下の行動がおすすめです。

  • 実家から離れている方は頻繁に親や兄弟と連絡をとるようにする
  • LINEやSNSを通じて友人とコミュニケーションをとるようにする
  • 近所の人へ挨拶をして顔見知りになる
  • SNSなどを通じて同じ趣味の仲間を作る

家族や友人が離れている方は頻繁に連絡をとり、悩み事があったら相談できる環境を作ることが大切です。家族や友人がいないという方は、近所の人と顔見知りになったり同じ趣味の人を見つけたりして、孤立しない環境を作るようにしましょう。

経済的支援を利用する

20代の孤独死を防ぐには、生活保護などの経済的支援を利用することが大切です。

20代の孤独死に限らず孤独死が発生する原因として、経済的な困窮があげられます。先述しましたが、経済的に困窮していると健康的な生活が送れないうえ、将来への不安から自ら命を断ち孤独死をしてしまう場合があるでしょう。

具体的な若者への経済的支援として、生活保護や生活福祉資金貸付制度があります。

生活保護は就労が困難な方へ最低限の生活費が支給され、生活福祉資金貸付制度は保証人を立てれば無利子で資金を借りられます。

経済的に困窮している方はこれらの経済的支援を利用して生活を立て直し、孤独死をしないように健康的な生活を送ることが大切です。

まとめ

20代の孤独死は割合こそ少ないように見えるかもしれませんが、原因が自殺であることを考えると社会問題と言えるでしょう。

早急に対策を練る必要がありますが、自殺者の増加・賃金の低下・精神疾患患者の増加から、今後も孤独死の数は増えていくと考えられます。

20代で孤独死しないように、家族や友人と連絡を取って社会から孤立しない環境を作ったり、経済的に困窮していたら経済的支援を利用して生活を立て直したりすることが大切です。