死臭や腐敗臭を消す方法と放置する危険性についても解説

ご遺族にとって、故人様とのお別れは計り知れない悲しみです。特に、孤独死などの現場においては、悲しみに追い打ちをかけるように「死臭」や「腐敗臭」という問題が立ちはだかることがあります。

この特有の臭いは、精神的にも大きな負担となるだけでなく、放置することで様々なリスクを引き起こします。

この記事では、死臭とはどのような臭いなのか、その原因から、安全かつ確実に消臭する方法、放置した場合のリスク、そしてよくある疑問について、特殊清掃業者という視点から詳しく解説します。

死臭とは？どんな臭い？

死臭（ししゅう）とは、文字通り、生物の死後に体から発せられる臭いのことです。

特に、発見までに時間が経過した場合、ご遺体の腐敗が進行し、「腐敗臭（ふはいしゅう）」と呼ばれる、より強烈な臭いが発生します。

この臭いは、単一の臭いではなく、腐敗の過程で発生する様々なガス（アンモニア、硫化水素、メタン、揮発性有機化合物など）が混ざり合った複合臭です。よく例えられるのは、

• 腐った魚や肉のような臭い
• 腐った卵のような臭い
• チーズや生ごみが腐ったような臭い
• 強いアンモニア臭

などですが、これらが混ざり合い、言葉では言い表せないほどの、鼻を突き、息苦しささえ感じる強烈で不快な臭いとなります。

死臭は故人様の体の状態（年齢や性別、体格、持病など）や、亡くなられた環境（温度、湿度）によっても変わります。腐敗によるにおいは耐え難いものです。

臭いの原因は、体内のバクテリアがタンパク質や脂肪などの有機物を分解し始めることにあります。この分解プロセスが進むにつれて、臭いはより強烈になり、部屋全体、場合によっては建物全体にまで広がってしまうことも少なくありません。

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死臭や腐敗臭を消す方法

死臭や腐敗臭は、一般的な消臭スプレーを吹きかけたり、換気したりするだけでは決して消えません。

臭いの根本原因である汚染源（体液、血液、腐敗した組織など）を完全に除去し、特殊な薬剤や機材を用いて消臭作業を行う必要があります。

専門業者（特殊清掃業者）が行う一般的な消臭プロセスは以下の通りです。

これらの工程を経て、初めて死臭や腐敗臭を根本から消すことが可能になります。

死臭におすすめの消臭剤

市販されている一般的な消臭剤や芳香剤は、死臭や腐敗臭に対してはほとんど効果がありません。

これらの製品は、一時的に臭いを別の香りで覆い隠したり（マスキング）、比較的弱い臭い分子を中和したりする程度の効果しかないためです。

死臭のような強烈で複雑な臭いには、原因菌の除菌や臭い分子そのものを分解する、プロが使用するような特殊な薬剤や機材が必要です。例えば、以下のようなものが専門業者によって使用されます。

• 二酸化塩素系の消臭・除菌剤: 強力な酸化作用でウイルスや細菌を除去し、消臭効果も高い。
• 酵素系の洗浄・消臭剤: タンパク質などの有機物を分解する酵素の力で汚染を除去し、臭いを元から断つ。
• オゾン発生器（脱臭機）: 高濃度のオゾンを発生させ、空間全体の臭いを強力に分解する。

これらの薬剤や機材を使うには専門的な知識が必要なため、一般の方が安易に使用するのは危険が伴います。

死臭の消臭は、安易に市販品に頼らず、専門業者に任せるのが賢明です。

死臭や腐敗臭を放置するリスク

死臭や腐敗臭がする状態を放置することは、様々な深刻なリスクを伴います。

リスクの種類	具体的な内容
健康への悪影響	腐敗臭の元となる細菌やカビは、アレルギー、感染症、呼吸器系疾患の原因となる可能性があります。強烈な臭い自体も頭痛、吐き気、精神的ストレスを引き起こします。
害虫・害獣の発生	腐敗臭はハエ、ウジ、ゴキブリなどの害虫や、ネズミなどの害獣を誘引し、衛生状態が著しく悪化します。
建材へのダメージと資産価値の低下	体液や腐敗物が床材、壁材、基礎部分に浸透し、深刻なダメージを与えます。放置すると除去が困難になり、建物の資産価値が大幅に低下します。
近隣トラブル	強烈な臭いが近隣に漏れ出し、苦情やトラブルに発展する可能性があります。
精神的な負担の増大	臭いが残る空間は、故人様の死を想起させ、ご遺族の悲しみやトラウマを増幅させる可能性があります。

これらのリスクを避けるためにも、死臭や腐敗臭に気づいたら、できるだけ早く専門業者に相談し、適切な対応をとることが重要です。

死臭や腐敗臭を自分で消すことは可能？

結論から言うと、死臭や腐敗臭を一般の方が自分で完全に消すことは、基本的には不可能です。

その理由は以下の通りです。

不可能な理由	詳細
感染症リスク	適切な防護服なしでの作業は、細菌やウイルスへの感染リスクを伴います。
汚染源の完全な特定・除去の困難さ	体液等は見た目以上に広範囲・深部に浸透していることが多く、専門知識や機材なしでの完全除去は困難です。汚染源が残ると臭いは再発します。
専門的な薬剤・機材の欠如	市販の洗剤・消臭剤では効果が薄く、オゾン脱臭機などの専門機材もありません。
不適切な作業による悪化リスク	知識がないまま作業すると、かえって汚染を広げたり、臭いを悪化させたりする可能性があります。
精神的な負担	ご遺族が自ら凄惨な現場の清掃を行うことは、精神的に非常につらい作業となります。

安全、確実、そしてご遺族の精神的な負担を軽減するためにも、特殊清掃は必ず専門業者に依頼するようにしましょう。

死臭や腐敗臭を消すならプロアシスト東日本

もし、死臭や腐敗臭でお困りでしたら、私たちプロアシスト東日本にご相談ください。

プロアシスト東日本は、孤独死現場などの特殊清掃を専門とするプロフェッショナル集団です。

豊富な経験と専門知識、そして最新の機材と技術を駆使し、他社では消えなかったような困難な臭いも、根本から徹底的に除去いたします。

私たちは、単に清掃を行うだけでなく、ご遺族のお気持ちに寄り添い、故人様への敬意を払いながら、丁寧かつ迅速に対応することを心がけております。

お見積もりは無料、秘密厳守で対応いたしますので、どんな状況でも、まずは安心してご相談ください。

死臭や腐敗臭についてQ&A

死臭や腐敗臭に関して、よく寄せられる質問にお答えします。

服についた死臭や腐敗臭は取れるのか？

衣類に染み付いた死臭や腐敗臭を完全に取り除くことは、非常に困難です。特に体液などが直接付着した場合は、家庭での洗濯はもちろん、クリーニングでも落としきれないことがほとんどです。臭い分子が繊維の奥深くまで入り込んでしまうためです。残念ながら、多くの場合は廃棄処分を検討せざるを得ません。

死臭や腐敗臭はいつからするのか？

ご遺体の腐敗は死後すぐに始まります。臭いが発生し始める時間は、気温や湿度などの環境条件、故人様の体調などによって異なりますが、早ければ死後数時間から臭いを感じ始めることもあります。特に気温の高い夏場などは腐敗の進行が早く、1～2日もすれば、かなり強い臭いが発生するのが一般的です。

死臭はどれくらいで落ちるのか？

死臭は、原因を放置している限り自然に消えることはありません。臭い分子が建材などに深く染み込み、半永久的に残る可能性もあります。

プロの特殊清掃業者による作業であれば、現場の状況にもよりますが、清掃・除菌・消臭作業自体は数時間から数日で完了することが多いです。ただし、臭いが完全に消えたことを確認するために、作業後しばらく様子を見る場合もあります。深刻なケースでは、複数回の消臭作業やリフォームが必要になることもあります。

ファブリーズは死臭に効果があるのか？

いいえ、ファブリーズをはじめとする市販の布用消臭スプレーは、死臭や腐敗臭にはほとんど効果がありません。 これらの製品は、日常的な生活臭を一時的にマスキングしたり、表面の臭い分子を中和したりすることを目的としています。死臭の原因となる腐敗菌を除菌したり、建材の奥深くまで浸透した臭い分子を分解したりする力はないため、根本的な解決にはなりません。

まとめ

死臭や腐敗臭は、単なる不快な臭いではなく、放置することで健康被害や建物の劣化、精神的な苦痛など、様々な問題を引き起こす深刻な事態です。そして、その除去は一般の方には極めて困難であり、危険も伴います。

もし、このような状況に直面された場合は、決して一人で悩まず、無理にご自身で対応しようとせず、できるだけ早く特殊清掃の専門家にご相談ください。私たちプロアシスト東日本は、ご遺族の負担を少しでも軽減できるよう、専門的な知識と技術、そして故人様とご遺族への敬意をもって、誠心誠意サポートさせていただきます。 臭いに関するお悩みは、私たちにお任せください。