特殊清掃

「捨てられない」で片付けが止まる前に!汚部屋予備軍が知るべき3つのサイン

「片付けたいのに捨てられない・・」

片付けが苦手な人は、必ずと言っていいほど思ったことがある言葉ではないでしょうか。

「いつか使うかも」「もったいない」「思い出が詰まっているから」

そう言って積み重ねた物たちが、気づけば部屋の床やテーブルを覆い尽くし、「片付けなきゃ」という焦りと、どうにもならない無力感に押し潰されていませんか?

「捨てられない」というのは、実は性格の問題だけではないんです。それは、あなたの心の過去や未来への不安や焦りが、物となって部屋に現れている状態とも言えます。

しかし、そのまま流されていてはいけません。その「捨てられない」という習慣は、やがてあなたの生活範囲と心の健康状態に影響を及ぼし、最終的には自分での解決が非常に困難になる「汚部屋」へとあなたを誘い込みます。

このままでは物に埋もれてしまい、常に物を探したり、同じようなものを何度も買ったりという、時間も経済的にも良くない影響が出てしまうでしょう。

こちらの記事では、「片づけたいのに捨てられない」と悩むあなたが、なぜ物を手放せないのかという心の理由を掘り下げつつ、手遅れになる前に汚部屋から脱出するための具体的な片付け方法、そしてどうしても無理な時の頼れる専門家について解説します。


目次

なぜ「捨てられない」のか?心の奥底にある要因とは

物が片付かないのは、あなたが怠け者だからではありません。物を手放すことへの心理的なブロックがあるからです。あなたの心を縛っている、主な4つの要因を見てみましょう。

要因1:過去への執着と「思い出」の神格化

「これはあの時、誰かにもらったものだから」「この服を着ていた頃は楽しかった」

多くの「捨てられない」人は、物=思い出や愛情だと考えています。物を捨てることは、思い出や過去の自分を否定することのように感じ、強い罪悪感を覚えます。しかし、本当に大切な思い出は、物理的な物ではなく、あなたの心の中に存在しているはずです。

過去の事を考えるより、この先自分はどうなりたいか。そちらに視点を持っていくことで、物への執着が少し減ります。

要因2:未来への不安と「いつか使うかも」の呪縛

「もし、これが急に必要になったら困る」「また買うのはもったいない」

これは、未来に対する過度な不安が原因です。特に経済的な不安や、何かを失うことへの恐怖感が強い場合、「保険」として物を溜め込みがちになります。しかし、その「いつか」はほとんど訪れず、そのためにの生活空間を犠牲にしているのが現実です。

現在の不快さと、未来の不安。どちらがよりしんどいかを比べてみることで、物を手放しやすくなります。

要因3:自己肯定感の低さと「買い物依存」

「自分には価値がない」と感じている人は、一時的に心を埋めるために物を買い集めてしまうことがあります。 「これを買えば、完璧な自分になれる気がする」と、物が自分自身の価値を補ってくれるかのように錯覚します。その結果、使っていない新品の物(ストック)が部屋に溢れていく場合があります。

自分の価値を物で測るのではなく、趣味や楽しみなどストレス発散方法を見つけておくのがオススメです。無駄なお金も使わなくなり、荷物も増えないので一石二鳥です。

要因4:判断疲れと「片付け=拷問」という認識

物が多すぎるために、一つひとつを「残すか捨てるか」判断する作業が、とてつもない精神的エネルギーを消耗します。この「判断疲れ」が溜まると、脳は「片付け=拷問」と認識し、作業を始めることすら拒否するようになります。結果、判断を先送りするために、物は増え続けます。

綺麗になったらどういう部屋にしたいか。未来を見ることで「片付け=拷問」という感覚はなくなります。


「汚部屋の入口」に立っている人が見落としがちな3つのサイン

あなたの部屋の状態は、まだ自分自身で片付けが可能な「汚部屋の入口」にあるのか、それともすでに「手遅れ」に近いのかを判断するポイントがあります。以下のチェックリストから判断してみて下さい。

ポイント1:床の「一部分」しか歩けない

  • 現状: 床の一部にはまだスペースが残っているものの、そこが一本の細い道のようになっており、そこ以外は物が積み上げられています。
  • リスク: 椅子を引いて座れなくなる、物が無くなり頻繁にを探すようになるといったように、日常の動作に影響が出始めています。この道が完全に塞がれてしまうと、普通の生活がより困難になります。

ポイント2:テーブルやデスク、ソファーの上が「物置」と化している

  • 現状: 食事をするはずのテーブルや、作業をするはずのデスクが、郵便物、書類、読みかけの本、飲み終わったカップなどで埋まっており、本来の機能が失われています。また、ソファーの上に衣類が積み上がっている状態は要注意です。
  • リスク: 食事を別の場所で済ませるようになり、自炊をしなくなるなど、生活習慣が一気に乱れ始めます。

ポイント3:ゴミの分別が「面倒」になり始めている

  • 現状: 「今日は燃えるゴミの日だけど、ちょっと出すのが面倒だな」「ペットボトルを洗って分けるのが億劫」と、ゴミを捨てること自体を後回しにするようになります。
  • リスク: これが「汚部屋」への決定的な一歩です。生ゴミが放置されると、一気に異臭や害虫が発生し、自力で解決するのは困難になります。

このようなポイントが「わかる・・すでに自分も・・」と思ってしまったあなた。今まさにすでに汚部屋の一歩に入りかけています。次を読んで一歩ずつ片付けをしていきましょう。


物と正しく向き合い、心を解放する片付け方法

「捨てられない」人にとって大切なのは、片付けは「捨てる」ことではないと理解すること。「物と自分の関係を整理し、未来の自分を解放すること」なんです。以下のステップで少しずつ自分と向き合い、進めてみましょう。

ステップ1:「片付ける場所」ではなく「休む場所」を確保する

まず、すべての物を一度に片付けようとしないこと。最初にやるべきことは、部屋の一角に座って休めるスペースを作ることです。「ここだけは、私の好きな場所」と決めて、床が見える状態にし、リフレッシュできる拠点を作ります。また、トイレやお風呂に物やゴミを溜めてしまうと、一気にゴミ屋敷化が進む傾向があるので、水回りに物を置かないようにするのは重点ポイントです。
どうしても物の置き場が無いのであれば、水回りを避けて置く。今置いてある物は、すぐに移動するか処分するようにしてください。

「自分で処分をできる状態はすでに超えている・・・」
→そんな場合は「こちら」も合わせてチェックください!

ステップ2:「手放す基準」を感情ではなく「ルール」にする

「思い出があるか」ではなく、「この1年で使ったか」という客観的なルールを基準にしてください。

  • 衣類: 2シーズン着なかった服は「今後も着ない」と判断して手放す。
  • 書類: 期限が切れたり、すでに処理が終わった書類は即座に手放す。
  • ストック品: 今使っているものが「残り1つ」になるまで、新しいストックは開けない。
    ※買ったはずの物が見当たらず、新しいものを開封してしまう状態は危険シグナルが点灯しています。
    ストック品を置く場所を決めてルール化しましょう。

ステップ3:「思い出の物」には期限付きの猶予を与える

どうしても手放せない思い出の品は、すべてを捨てようとしないことです。

  • 写真や手紙: まずはデータ化し、箱から解放してあげましょう。
  • 大切な物: 「思い出ボックス」を一つだけ作り、そこに収まる量に厳選します。ボックスに入りきらない分は、感謝して手放すルールを設けてください。

とは言え、思い出ボックスに入らないけれど、やっぱりどうしても気持ち的に処分できない・・と言った物まで無理に捨てるのではなく、

1.絶対に捨てられない
2.出来れば取っておきたい
3.捨てたくは無いけど、処分しても困る事はない
4.捨ててしまっても大丈夫

と、溜めてしまった物を”レベル”で判断し、処分しても大丈夫そうだと思える物から順に捨て、そしてその枠を少しずつ広げるように心がけましょう。

まずは1つずつ、レベル別に仕分けてみるのがおススメです。

ステップ4:「捨てる」ではなく「循環させる」と考える

罪悪感を減らすために、「捨てる」以外の選択肢に目を向けましょう。

  • リサイクル: 古着や本は、リサイクルショップやフリマアプリで「次に本当に必要としてくれる人」に譲りましょう。
  • 寄付: 支援団体に寄付することで、「誰かの役に立つ」というポジティブな意味付けができます。

どうしても一人で無理な時は?頼れる専門家と相談先

上記の方法を試しても、心にブロックがあり、手が動かない。ゴミが溜まりすぎて、もう自分一人ではどうすることもできない。―そんな時は、プロの手を借りるのが一番早く、確実な解決策です。

それは、恥ずかしいことでも、失敗でもありません。専門家は、あなたの心の負担に寄り添い、確実に部屋を元通りにしてくれるプロなんです。

ではどういう人に相談したらいい?
あなたのステップによって、いくつかのアイディアを提案してみます。

相談先1:物理的な問題解決なら「特殊清掃・ゴミ屋敷片付け業者」

家が汚部屋化・ゴミ屋敷化し、大量のゴミや不用品が溜まってしまっている場合は、特殊清掃やゴミ屋敷片付け遺品整理の専門業者が頼りになります。

  • メリット: 大量のゴミを分別から搬出まで一括で引き受けてくれる。異臭や害虫が発生している場合も、特殊清掃で部屋を完全にリセットできます。
  • 依頼する時のポイント: 「捨てられない」という悩みに配慮し、丁寧に仕分けしてくれる業者を選びましょう。

サイトを見てみると口コミがあるところが殆どです。今までのお客さんの声を見ながら、あなたに合いそうな所を見つけましょう。

0120-26-0410(フリーダイヤル・8:00~20:00)

どんな小さなお悩みも、まずはお電話を。

「恥ずかしくてこんな部屋を見せられない」

「何から話せばいいか分からない」 「一歩踏み出す勇気が出ない…」

大丈夫です。まずは「ブログを見た」と一言お伝えください。 経験豊富なスタッフが丁寧にあなたに寄り添い、お話を伺いアドバイスをいたします。

相談先2:心の原因を解決するなら「心理カウンセラー」

物を捨てることに強い不安や恐怖を感じる場合、それは心理的な問題が根本にある可能性があります。

  • メリット: カウンセリングを通じて、不安の根源自己肯定感の低さといった「捨てられない要因」と向き合い、心の整理を助けてくれます。
  • 効果: 心理的なブロックが外れることで、物への執着が軽減し、片付けがスムーズに進むようになります。

病院や個人カウンセラーなど、どういうタイプが良いか探してみましょう。

相談先3:自力で片付けるための技術習得なら「整理収納アドバイザー」

「捨てられないけど、物を活かしながら片付けたい」という場合は、整理収納のプロに相談するのも手です。

  • メリット: 捨てられない物がある前提で、収納の工夫仕組みづくりをサポートしてくれます。物を片付ける習慣を身につけることができます。

整理収納の知識が身につくと、今後自分でも片付けや掃除ができるようになります。またそれを仕事にして他の人のお手伝いもできるようになるので、将来にも役立ちます。

あなたがいま一番必要としているのはどれか。状況に合わせて判断するようにしてみて下さい。


まとめ:物ではなく、未来のあなたに目を向けて

「片付けたいのに捨てられない……」
その悩みは、物との戦いではなく、過去の自分と未来の自分の間にある“心の整理”です。

忘れないでほしいのは、あなたが本当に大切にすべきものは、
埃をかぶって山になった“過去の物”ではなく、
今を生き、これからの未来を作っていくあなた自身だということ。

「片付ければ、心が晴れる」――。
それは私たちが、これまで多くの現場で見てきた事実です。
散らかった部屋が整うたびに、お客様の表情がやわらぎ、
「気持ちまで軽くなった」と笑顔になる瞬間を何度も見てきました。

だからこそ、あなたにも想像してみてほしいのです。
きれいに整った部屋の中で、深呼吸をしている自分の姿を。
その瞬間、きっと心が晴れていくはずです。


最後に:数々の部屋を救った片付けのプロから伝えたいこと

片付けを後回しにしてしまうと、
「物」に埋もれて本当に大切なものを失ってしまうと言う重大なリスクがあります。

私たちが現場で見つける“探し物”の多くは、
大切にしていたはずの品が、ゴミの下に埋もれて壊れてしまったものです。
どんなに想いが詰まった物でも、
埋もれたままでは、その価値を守ることはできません。


「いつかやらなければ」と思うその日が、
もしかすると“今日”なのかもしれません。

もし今すぐにでも少し動けそうなら、
まずは玄関の靴を一足、靴箱に戻すだけで構いません。
それだけで、確実に一歩前に進めています。


そして、もしどうしても一人では難しいと感じたなら、
迷わずプロを頼ってください。

それは「誰かに頼る」ことではなく、
過去と向き合い、未来へ踏み出すための勇気ある選択です。

あなたの部屋が再び、心が安らぐ穏やかな空間になりますように。
私たちは、その一歩を一緒に歩むためにここにいます。

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「片付けたいのに捨てられない・・」という悩みは、過去の未来の自分の心の問題との戦いです。

ここで忘れないで欲しいのは、あなたが本当に大切にすべきは埃をかぶって使わなくなり山となった過去の物ではなく、現在を生き未来へ向かっているあなた自身なんです。

「 片付ければ心が晴れる 」

これはプロである我々が、これまで多くのお客様の汚部屋やゴミ屋敷を片付けて解決してきた結果であり、お客様の生の感想で事実です。
ですからあなたも、そのようになった自分のお部屋をイメージしてみてください。

きっと心が晴れるはずです。


また、乱れてしまったお部屋の重大なリスクとして、次のような事が起こります。

「物」に固執し過ぎて沢山溜め込んでしまうと、「本当に大切な物」が見えなくなったり、行方不明になったりしてしまいます。

片付けのプロである我々は、「絶対に捨てられないから探して欲しい」と言う物を片付けながら捜索した結果、大量のゴミの中から無残な姿で見つかる経験を山ほどしています。
本当に大切な物だったはずなのに、ゴミの下でボロボロになってしまっているのです。

いかがでしょうか?

いつか必ず訪れる、片付けなければいけない日。
それならば、手を付けるのは1日でも早い方が良いでしょう。

もし、この記事を読んでもまだ一歩が踏み出せないなら、「まずは玄関の靴を一足、靴箱にしまう」という、本当に小さなことから始めてみてください。

そして、あなた一人では片づけることは困難だと感じたなら、迷わずプロを頼ってください。プロに頼むことは、あなたの現在の暮らしを悪くしている過去と決別し、気持ち新たに未来へ進むための一歩です。

あなたの部屋が、再び心が安らぐ、素敵な空間になることを心から願っています。

記事監修者プロフィール

遺品整理士歴10年、これまでに5,000件以上の遺品整理や特殊清掃に携わる。手がけた遺品整理で発見された貴重品のうち、お返ししたタンス預金の合計だけでも3億3千万円にも上り、貴金属などの有価物を含むと5億円近くの金品を依頼者の手元に返して来た。

遺品を無駄にしないリユースにも特化。東南アジアへの貿易を自社にて行なっており、それに共感を覚える遺族も非常に多い。また不動産の処分も一括で請け負い、いわるゆ「負動産」を甦らせる取り組みにも尽力して来た。
一般社団法人ALL JAPANTRADING 理事
一般社団法人家財整理相談窓口会員
一般社団法人除染作業管理協会理事
宅地建物取引士(日本都市住宅販売株式会社代表取締役)


株式会社RISE プロアシスト東日本
代表 仲井