遺品整理を進めていくと大量の不要物が出てきます。

すべての不要物を家庭ごみに出せればよいのですが、なかには家庭ごみへ出せないようなものもあり、処分の方法に悩むでしょう。

そこで本記事では、不要物を処分してもらう方法やどんな人にどの処分方法がおすすめなのかを紹介します。

本記事を読むことで不要物の適切な処分方法が分かるため、悩んでいる人は参考にしてください。

遺品整理で出た不要物を処分してもらう方法

遺品整理ではどうしても不要物が出てしまいます。そのようなときには、次の3つの方法で不要物を処分しましょう。

1. 遺品整理業者に依頼する
2. 不用品回収業者に依頼する
3. 自治体のゴミ処分場に出す

それぞれの具体的な方法について解説していきます。

遺品整理業者に依頼する

1つ目は、遺品整理業者へ依頼して不要物を処分してもらう方法です。

遺品整理業者は遺品整理に関係するサービスを行っており、不要な遺品の買取や処分なども行っています。

もちろん、遺品整理なども行っているため、時間や手間がかかる作業を任せられるでしょう。

また、遺品整理のプロに任せることで、相続に関係するものや貴重品が不要物へ混ざることを防げます。

自分で遺品整理を行うのが不安であれば、遺品整理業者へ任せるといいでしょう。

不用品回収業者に依頼する

2つ目は、不用品回収業者へ依頼して不要物を処分してもらう方法です。

遺品整理業者と似ておりますが、一部の業者を除き不用品回収業者は基本的に不用品回収しか行いません。

そのため、遺品整理は自分で行う必要があるので注意しましょう。

しかし、自分で遺品整理を行う手間はかかりますが、その分だけ費用をおさえられます。

また、自治体で回収できないような不要物も回収してくれるため、費用を抑えつつ一回の回収で終わらせたい人におすすめです。

自治体のゴミ処分場に出す

3つ目は、自分で自治体のゴミ処分場へ出す方法です。

不要物は家庭ごみへ出して処分できるものもありますが、なかには粗大ごみに出さなければならないものもあるでしょう。

もし、トラックを所持していたり借りられたりしたら、自分で自治体のゴミ処分場へ持ち込むことも可能です。

自分で持ち込めば業者に依頼しない分、費用をかけずに処分できます。

なお、自治体のゴミ処分場への持ち込みは地域によってルールに違いがあるため、事前にホームページでよく確認しましょう。

遺品整理業者と不用品回収業者の違い

不要物の処分方法に遺品整理業者と不用品回収業者への依頼を紹介しましたが、この2つの業者は似ているようで違いがあります。

この2つの業者の主な違いは、下記の2点です。

• サービス内容
• 料金

それぞれの詳しい内容を見ていきましょう。

サービス内容

遺品整理業者と不用品回収業者では、行っているサービスが全く違います。それぞれの業者が行っているサービスは下記のとおりです。

サービス内容	遺品整理業者	不用品回収業者
不要物の回収	〇	〇
遺品整理	〇	×
不用品の買取	〇	△（業者による）
遺品の分別	〇	×
遺品供養	〇	×
簡易清掃	〇	△（業者による）
ハウスクリーニング	〇	×
リフォーム	〇	×
相続の相談	〇	×

この表から分かる通り、遺品整理業者はさまざまなサービスを行っておりますが、不用品回収業者は不要物の回収以外のサービスをほぼ行っていません。

一部の業者で不用品の買取や簡易清掃などのサービスを行っているようですが、少数です。

また、遺品整理業者は日ごろから遺品整理を行っているので不要物を遺品として扱ってくれますが、不用品回収業者は不要物を物として扱います。

サービスの内容が違うことで不要物への配慮や対応に違いがあるでしょう。

料金

遺品整理業者と不用品回収業者では行っているサービスに違いがあることから、費用にも差があります。

それぞれの業者へ依頼したときの費用は下記のとおりです。

間取り	遺品整理業者	不用品回収業者
1R・1K	30,000円～80,000円	15,000円〜30,000円
1DK・1LDK	50,000円～200,000円	25,000円〜40,000円
2DK・2LDK	90,000円～300,000円	40,000円〜70,000円
3DK・3LDK	150,000円～500,000円	80,000円～

どちらの業者とも費用は不要物の量や必要な作業員の人数によって変わるため、上記の表はあくまでも目安です。

しかし、この表から分かる通り、遺品整理業者と不用品回収業者の費用を比較すると、遺品整理業者のほうが費用がかかります。

詳しい内容は後述しますが、どちらの業者へ依頼するか迷ったら、希望するサービスと予算との兼ね合いから選ぶといいでしょう。

不要物処理方法を比較

遺品整理業者と不用品回収業者の違いを解説したところで、それぞれの方法を比較していきましょう。比較内容は下記のとおりです。

	遺品整理業者	不用品回収業者	自治体のゴミ処分場
費用	△	〇	◎
メリット	・サービスが充実している・遺品を丁寧に扱ってくれる・専門性が高い	・あまり費用をかけずに処分できる・不要物を自宅まで引き取りに来てくれる・早く終わる	・一番費用を抑えられる・複雑な手続きが少ない・費用を払えば集荷依頼もできる
デメリット	・費用が高い・時間がかかる・契約など複雑な手続きが多い	・遺品の取り扱いが丁寧ではない・サービスが少ない・遺品整理は自分で行う必要がある	・手間や時間がかかる・処分できないものもある・日程を調整しづらい

まず、遺品整理業者は費用が高額な分、サービスが充実しています。

また、専門性が高いことで不要物に処分していけないものが入っていたら、すぐに見つけてくれるでしょう。

次に不用品回収業者は自分で遺品整理を行わなければなりませんが、速やかに不要物を回収してくれるので早く作業が終わるでしょう。

また、自治体では回収できない不要物もまとめて処分してくれます。

最後に自治体のゴミ処分場は自分で持ち込まなければなりませんが、一番費用を抑えられます。

また、別途費用を払えば持ち込みではなく、集荷依頼も可能です。

不要物処理方法はどれがおすすめ？

ここまで3つの処理方法を解説しましたが、どの方法がおすすめなのかはニーズや状況によって異なります。

自分にあっている処理方法を見つけるためにも、それぞれの処理方法がどのような人に適しているのか知ることが大切です。

ここでは処理方法ごとにどのような人におすすめなのか解説します。

どの処理方法にするか悩んでいる人は参考にしてください。

遺品整理業者への依頼がおすすめの人

遺品整理業者への依頼がおすすめの人は、不要物の処理だけでなく遺品整理も業者へ任せたい場合です。

特に、以下のような人は遺品整理業者へ任せるといいでしょう。

• 遺品整理を行う時間がない
• 自分で遺品整理を行うのに不安がある
• 遺品の量が多すぎて作業が進まない
• 遺品整理を早く終わらせたい
• 故人の家が遠方で遺品整理が進まない
• 業者に任せたいが遺品を大切に扱ってほしい

遺品整理業者は費用がかかるデメリットがありますが、サービスが充実しています。

その分、上記であげたようなニーズや悩みにも応えられるでしょう。

不用品回収業者への依頼がおすすめの人

次に、不用品回収業者への依頼がおすすめの人は自分で遺品整理を行い、不要物の回収だけを任せたい場合です。

特に、以下のような人は不用品回収業者へ依頼するのをおすすめします。

• 作業人数が少なくゴミ処分場へ不要物を運べない
• 不要物をまとめて処理したい
• 遺品を再利用してほしい
• 遺品整理を通して故人を偲びたい
• 自身または故人の自宅で作業を完結させたい
• できるだけ費用を抑えたい

不用品回収業者へ依頼する場合は遺品整理を自分で行う必要がありますが、遺品整理を通して故人を偲んだり思い出を振り返ったりできます。

また、ゴミの分別やゴミ出しなどの時間や手間がかかる作業は業者がやってくれるため、遺品整理へ集中できるでしょう。

自治体のゴミ処分場へ出すのがおすすめの人

最後に、自分で自治体のゴミ処分場へ出すのがおすすめの人は、時間をかけてでも費用を抑えたい場合です。

特に、以下のような人は、業者を利用せずに自身で自治体のゴミ処分場へ出すといいでしょう。

• とにかく費用を抑えたい
• 時間がある
• 指定の場所へ不要物を運べる
• 複雑な手続きを避けたい
• 不要物を運んだり積んだりする体力がある
• 故人の家の近くに住んでいる

自分で自治体のゴミ処分場へ運ぶのは手間や時間がかかりますが、3つの方法のなかで一番費用をおさえられます。

ただし、不要物のなかには回収できないものもあるので、注意しましょう。

まとめ

遺品整理で出た不要物の処分方法は、遺品整理業者への依頼・不用品回収業者への依頼・自治体のゴミ処理場への持ち込みがあげられます。

どの方法が合っているかはニーズや状況によって異なるため、それぞれの方法について知ることが大切です。

それぞれの内容やメリット・デメリットを理解したうえで、自分にはどの方法が適しているのか、よく考えてから選びましょう。