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終活は40代で始めたほうがいい!早くに終活を始めるメリットとは?

40代の終活

終活は人生の終末を見据えて老後や介護などの準備を行うことから、高齢になってから始めるものと考えている人もいます。

しかし、高齢になると身体が動かなくなったり認知症が進んだりすることから、40代ぐらいの若いころから終活を始めるのがおすすめです。

 

本記事では、40代で終活を始める人や終活を始めるか悩んでいる人へ向けて、40代で終活を始めるメリットや終活の進め方について解説します。

記事監修者プロフィール

遺品整理士歴10年、これまでに5,000件以上の遺品整理や特殊清掃に携わる。手がけた遺品整理で発見された貴重品のうち、お返ししたタンス預金の合計だけでも3億3千万円にも上り、貴金属などの有価物を含むと5億円近くの金品を依頼者の手元に返して来た。

遺品を無駄にしないリユースにも特化。東南アジアへの貿易を自社にて行なっており、それに共感を覚える遺族も非常に多い。また不動産の処分も一括で請け負い、いわるゆ「負動産」を甦らせる取り組みにも尽力して来た。
一般社団法人ALL JAPANTRADING 理事
一般社団法人家財整理相談窓口会員
一般社団法人除染作業管理協会理事
宅地建物取引士(日本都市住宅販売株式会社代表取締役)


株式会社RISE プロアシスト東日本
代表 仲井

目次

40代で終活を始めるメリット

40代女性

40代での終活をおすすめした理由は、下記の4つのメリットが理由です。

 

  1. 判断力があるうちに始められる
  2. 体力があるので力仕事が楽にできる
  3. 先を楽しめる期間が長い
  4. 両親と一緒に終活を始められる

 

それぞれの具体的な内容を見ていきましょう。

 

判断力があるうちに始められる

 

40代は高齢者と比べて判断力や思考力がしっかりしているため、相続や老後の資金など重要なことを冷静に決められます。

 

高齢者になると認知症が進んで判断力や思考力が低下し、判断を誤ることもあるでしょう。終活では老後の資金繰りや相続の分配を考えるので、誤った判断はトラブルになりかねません。

 

40代のうちに終活を始めていれば判断力や思考力が衰えていないため、終活の重要な事柄にも正確な判断を下せるでしょう。

 

体力があるので力仕事が楽にできる

 

40代で終活を始めておけば、身辺整理の際の力仕事もはかどります。

 

終活では身辺整理を行うため、体力を使う力仕事も多いです。高齢だと身体も衰え始めていることで自力では力仕事ができないこともあるでしょう。

 

その点、40代のうちに身辺整理を進めておけば、高齢者に比べて体力も気力もあるので作業がはかどります。また、時間も長く残っていることから、慌てずゆっくり作業ができるでしょう。

 

先を楽しめる期間が長い

 

一般的に40代は高齢者に比べて先が長いことから、終活で定めた残りの人生のプランに沿って長く人生を楽しめます。

 

終活は資産の確認や介護の準備に目を向けられがちですが、余生の計画も終活のひとつです。余生の計画では死の間際に人生を後悔しないように、残された人生をどのように過ごすのか計画を立てます。

 

もちろん、高齢になってから余生の計画を立てるのは重要なことですが、残された時間が少ないうえに心身が衰え始めていてできないこともあるでしょう。一方、40代であれば残された時間も長く、まだ心身が丈夫なことからできる選択肢も多いはずです。

 

両親と一緒に終活を始められる

 

40代の終活は両親と一緒に始められるのが、大きな特徴でもありメリットでもあります。

 

自身が40代であれば両親の年齢はおおよそ60〜70代ぐらいでしょう。それぐらいの年齢であれば、両親も自身の介護を考えなければならず、終活にも目を向け始める時期です。

 

終活は死がつきまとうことからデリケートな話ではありますが、子どもが終活を考え始めているのであれば、両親も自身の終活を始めやすいでしょう。思い切って終活を始めると打ち明けて、一緒に始めようと誘ってみるのもひとつの手です。

 

終活を始めるきっかけ

葬儀

40代の終活は人によっては早いと感じてしまうかもしれません。しかし、下記の3つのきっかけで意識し始める人も多いのです。

 

  1. 病気やケガをした
  2. 身近な人が亡くなった
  3. 将来に不安を感じた

 

なぜこれらのきっかけで終活を意識し始めるのか、より詳しい内容を見ていきましょう。

 

病気やケガをした

 

大きな病気やケガをすると嫌でも死を意識せざるを得ず、自身の死を見据えて終活を始める人もいます。

 

一般的に40代はまだまだ若い年齢ではありますが、加齢とともに免疫力が下がって病気になりやすくなったり、体力が落ちてケガをしやすくなったりするでしょう。なかには、大きな病気やケガをして命の危機に直面した人もいるかもしれません。

 

そのように身体の衰えとともに病気やケガを経験したことで死を意識し、終活を始める人もいます。

 

身近な人が亡くなった

 

40代になると若いころに比べて親しい人の死に直面することから、終活を意識し始める人もいます。

 

40代になると両親もそれなりの年齢になり、なかには両親との別れを経験した人もいるでしょう。両親が亡くなると別れの悲しみだけでなく、葬儀の準備や死後の手続きなどの煩雑さを痛感します。

 

そのため、自分が亡くなるときには家族に負担をかけないようにと、終活を考え始める人もいるようです。

 

将来に不安を感じた

 

ライフスタイルによっては早くから将来に不安を感じ、若いうちから終活を始める人もいます。

 

近年、ライフスタイルの多様化が進み、夫婦だけの世帯や独身でいる人も増えてきました。

 

夫婦だけの世帯や独身の人は金銭や時間を自分たちだけに使えるというメリットがある一方、老後の面倒を見てくれる人がいないというデメリットもあります。そのため、早くから終活を始めて老後や死後に必要な資産を算出し、将来に向けて備える人が多いようです。

 

40代の終活で行うこと

 

終活は特にルールが定められておらず、どのように進めるかは自由です。しかし、もし何から手を着ければいいのか悩んでいるようであれば、下記の事柄から始めるといいでしょう。

 

  1. エンディングノートの作成
  2. 資産の確認
  3. 身辺整理
  4. デジタルデータの整理
  5. 医療や介護の方針
  6. 余生の計画

 

具体的にどのようなことをするのか、詳しく解説していきます。

 

エンディングノートの作成

 

まずはエンディングノートの作成から始めてみるといいでしょう。

 

エンディングノートは、自身の死に備えて自分の意思や死後に家族が必要な情報、家族へのメッセージなどを書き残しておくノートです。遺言書のような法的拘束力はないものの、決まった形式はなく自由に書けます。

 

エンディングノートは死後に必要な情報を残しておくことから、葬儀や遺品整理のときに家族の役に立つ重要なノートです。40代だとまだ書けない項目もあるかもしれませんが、書けない項目はゆっくりと考えて、時間をかけながら完成させましょう。

 

資産の確認

 

老後の生活や葬儀に備えるためにも、資産の確認を行ってください。

 

40代は子供の手が離れ、老後に向けて本格的に貯金を始められる大切な時期です。老後の生活や葬儀に向けてどのくらい貯蓄すればいいのか確認するためにも、現在保有している資産を確認しましょう。

 

主に確認する資産は下記の事柄が挙げられます。

 

  • 銀行口座
  • ローンや借金
  • 有価証券(株や手形など)
  • 不動産
  • 貴金属
  • 加入している生命保険
  • 仮想通貨などのデジタル資産

 

現在の資産を確認したら、老後や葬儀に向けてどのくらい貯蓄すればいいのか分かるはずです。40代であれば老後へ向けてまだ長いことから、計画的に貯蓄をすすめていけるでしょう。

 

身辺整理

 

40代の頃から身辺整理を始めて物を増やさないようにしましょう。

 

遺品整理は物が多いと処分するか選定したり片付けたりするのがとても大変です。また、遺品整理業者へ依頼する場合も、遺品の量が多いと作業に時間がかかることで費用が上がります。家族に迷惑をかけないためにも、早いうちから物を少なくしておきましょう。

 

また、物が少ない生活に慣れると日々の掃除や引っ越し時の準備も楽になり、時間に余裕が生まれます。物への執着も減るので、心にゆとりも生まれてくるでしょう。

 

デジタルデータの整理

 

デジタルテクノロジーと切っても切れない生活を送る現代では、デジタルデータの整理は非常に重要です。

 

近年、デジタル化が進んだことで写真や文章、資産などもデジタル化しています。また、物だけでなくサービスも増え始め、誰でも動画配信や漫画読み放題などのサービスへ加入しているでしょう。

 

デジタル遺品やサブスクなどのサービスは、相続後に後から発見されたり解約できなかったりなど、さまざまなトラブルを引き起こします。ログインIDやパスワードなどの情報をまとめておいて、家族に分かるようにしましょう。

 

医療や介護の方針

 

有事の際に家族が困らないよう、早いうちから医療や介護の方針を決めておくのがおすすめです。

 

40代はまだ若く死に直結するような病気にかかることは少ないでしょう。しかし、事故や自然災害に巻き込まれる可能性も少なくありません。万が一の時に備えて、医療や介護の情報を整理して自身の要望もエンディングノートなどに残しておきましょう。

 

医療では常用薬やかかりつけの医者、延命治療への意思表示を残しておいてください。介護では必要になったときに、どのような介護を望むのか分かるようにしておくといいでしょう。

 

余生の計画

 

人生の終末への準備をするだけでなく、残っている人生をどのように過ごすのか計画も立ててください。

 

終活は資産の確認や身辺整理などに目が向けられますが、人生に悔いがないように余生をどのように過ごすのか計画を立てることも非常に大切です。人生でやり残したことがないように、やりたかったことや挑戦したことをリスト化して余生の計画を立てましょう。

 

特に40代であればまだ先の時間が長いので、多くのことができるはずです。臆せずさまざまな経験を積み、人生をより良いものにしてください。

 

40代で終活を始めるときのポイント

 

40代で終活を始めるときには、下記のポイントを意識して進めるのがポイントです。

 

  1. 時間をかけて行う
  2. 定期的に内容を見直す
  3. ライフスタイルによってサービスの導入を検討する

 

なぜこれらのポイントを意識したほうがいいのか、詳しい内容を見ていきましょう。

 

時間をかけて行う

 

終活は人生の締めくくりまで計画を立てたり準備したりすることから、時間をかけて行うことが大切です。

 

終活は余生の計画や葬儀の準備を行うことから、判断力や時間を要します。限られた時間で行おうとすると、判断を誤ったり無理な計画を立てたりしてしまうでしょう。

 

終活は自分のその後の人生や残った家族に影響を与えるため、ひとつひとつの事柄をじっくり考慮することが大切です。40代ならまだ多くの時間が残されているので、時間をかけて終活をしましょう。

 

定期的に内容を見直す

 

40代の終活はまだ先が長いことから、定期的に内容を見直すことを前提に始めてください。

 

終活では資産を確認したりデジタルデータの整理をしたりしますが、まだ先が長いことから変化するものも多いでしょう。そのため、終活は一回きりで終わらせるのではなく、定期的に内容を見直すことを前提にしてください。

 

また、内容を見直す際は変化したものだけでなく、現状から計画通りに余生が送れそうなのかも確認して、必要であれば軌道修正をしましょう。

 

ライフスタイルによってサービスの導入を検討する

 

ライフスタイルによっては老後や死後のサポートをしてくれるサービスの導入を検討する必要があります。

 

夫婦だけの世帯や独身でいる人は、自身の老後や死後の面倒を見てくれる人がいないこともあるでしょう。そのような人は、サポートしてくれるサービスを検討して、生前契約をしておくことが大切です。具体的には下記のサービスが挙げられます。

 

サービス

サービス内容

死後事務委任業務

死後に葬儀や遺品整理、事務処理などを行ってくれる

生前事務委任業務

生前から財産管理や医療・介護に関する手続きなどを行ってくれる

 

終活のときに自分にとって何が必要なのかをよく考えて、生前契約を交わすといいでしょう。

 

まとめ

 

40代の終活は早い分だけ終末に向けた準備が楽にできたり、残りの人生の選択肢の幅が広がったりします。死を意識するのは恐ろしいことではありますが、反対に意識することで残りの人生をどのように過ごすのか見据えるチャンスとも言えるでしょう。

 

40代のうちから終活を始めて自身や家族が困らないように準備をし、残りの人生をより良いものにしてください。