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セルフネグレクトになりやすい女性の特徴|予防について解説

セルフネグレクトの女性

セルフネグレクトは、自分へ無関心になることで自分の世話を放棄してしまう行為です。具体的には、家がゴミ屋敷になったり身だしなみを整えなくなったりします。

このセルフネグレクトは、実は男性よりも女性のほうが陥りやすいといわれているのです。

そのため、セルフネグレクトになりやすい女性の特徴を知っておかないと、いつの間にか陥っていることがあるでしょう。

本記事では、セルフネグレクトに陥りやすい女性の特徴や予防策などを紹介します。

自身がセルフネグレクトなのか不安に思う女性や、身内の女性がセルフネグレクトに陥っているのか悩んでいる人は参考にしてください。

目次

女性はセルフネグレクトになりやすい

セルフネグレクト

自身に無関心になり自分の面倒を放棄してしまうセルフネグレクトは、男性より女性のほうがなりやすいといわれています。

その理由にあげられるのが、女性の非正規雇用の問題です。

2023年に総務省が発表した「労働力調査(詳細集計)2023 年(令和5年)平均結果の要約 」によると、男性の非正規雇用者が683万人なのに対し、女性の非正規雇用者は1441万人という結果が出ています。

おそらく女性が子育てをしながら働くため、時間に融通がきく非正規雇用を選択していると推測されますが、母子家庭の場合は貧困に陥ってしまうでしょう。

詳しくは後述しますが、貧困はセルフネグレクトにつながるため、非正規雇用の問題は女性のほうがセルフネグレクトになりやすい理由に挙げられます。

また、それを裏付けるように内閣府が平成24年に発表した「セルフネグレクト状態にある高齢者に関する調査―幸福度の視点から 報告書」によると、地域包括支援センターでも民生委員でも女性のほうが事例が多かったと記載されていました。

これらのことから男性より女性のほうがセルフネグレクトに陥りやすいといえるでしょう。

若い女性の間でもセルフネグレクトが発生

女性が陥りやすいセルフネグレクトですが、高齢者だけの問題ではありません。若い女性の間でも発生しており、幅広い世代の問題といえるでしょう。

セルフネグレクトに陥ると外出しなくなったり人との付き合いが減ったりすることから、孤独死を迎える人が少なくありません。

日本少額短期保険協会の孤独死対策委員会が調べた「第7回孤独死現状レポート」によると、女性の孤独死の自殺者のうち4割が20代を占めています。

この4割のすべての人がセルフネグレクトに陥っていたわけではありませんが、なかにはセルフネグレクトの末に自殺してしまった人がいるかもしれません。

4割を占めているという事実から考えても、若い女性の間でセルフネグレクトが発生しているといえるでしょう。

セルフネグレクトになりやすい女性の特徴は?

落ち込む女性

女性が陥りやすいセルフネグレクトですが、どのような特徴を持った人が陥ってしまうのでしょうか。

次の4つの特徴を持った女性はセルフネグレクトになりやすいといわれているので、注意したほうがいいでしょう。

  1. 家事が苦手な女性
  2. 仕事が忙しい女性
  3. 周囲に助けを求められない女性
  4. 人と会う機会が少ない女性

なぜこれらの女性がセルフネグレクトに陥りやすいのか、詳しい内容を見ていきましょう。

家事が苦手な女性

家事が苦手な女性は掃除や洗濯などの家事が億劫になることから、次第に家の中が荒れていきセルフネグレクトにつながる可能性があります。

誰でも苦手なことをするのは億劫になりますが、それが毎日のように行う家事ならなおさらのことです。家事が億劫になると次第に手が遠のき、家の中が荒れてしまうでしょう。

また、そのような状態になると家事ができない自分に自信を失って自己肯定感が低くなってしまいます。

ほかにも、家事代行サービスに依頼したくても、散らかっている家を見せるのに抵抗があり依頼できないことがあるでしょう。

このような状態になると悪循環に陥り、セルフネグレクトに陥ってしまいます。

仕事が忙しい女性

仕事が忙しいと時間がなくて家事がおろそかになったりストレスを抱えたりします。その結果、通常の生活さえままならなくなり、セルフネグレクトに陥ることがあるでしょう。

仕事に追われているとプライベートの時間が削られていき、家事をする時間さえなくなってしまいます。

家事がおろそかになっていくと部屋の中が荒れていき、部屋がゴミであふれかえることも少なくありません。

また、ほかにも仕事が忙しいとストレスを抱え込むデメリットがあります。

ストレスを抱え込むと、うつ病や強迫性障害などの精神疾患を患い、セルフネグレクトになってしまうでしょう。

周囲に助けを求められない女性

周囲に助けを求められない女性は周囲に助けてもらえない分、ストレスを抱え込んでネルフネグレクトに陥りやすくなってしまいます。

自分で問題を解決する姿勢はとても大切ですが、周囲に助けを求められないと、すべての問題を自身で解決しなければなりません。

簡単な問題だったらともかく、ひとりでは到底解決できないような問題があるでしょう。

そのような問題をすべてひとりで解決しようとすると、ストレスがかかってしまいます。

先述した通りストレスを抱え込むと、セルフネグレクトにつながるような精神疾患に陥るため、周囲に助けを求められない女性は要注意です。

人と会う機会が少ない女性

人と会う機会が少ないと身だしなみに気を配らなくなり、いつの間にかセルフネグレクトに陥ってしまう場合があります。

人と会うときには外出するために身だしなみを整えますが、人と会う機会が少ないと外出しないため、身だしなみに気を配る必要がありません。

なかには、「今日はお風呂に入らなくていいかな」と、お風呂に入ったり着替えたりするのが面倒になり、いつの間にか不衛生な生活を送ってしまうでしょう。

また、人と会う機会が少ないと孤独感に苛まれて物で埋めようとする人もいます。

しかし、物では孤独感を埋められないため、物だけが部屋にあふれていき、やがてゴミ屋敷につながる場合もあるのです。

女性がセルフネグレクトに陥る原因は?

孤独な女性

セルフネグレクトになりやすい女性の特徴を挙げましたが、セルフネグレクトに陥る原因はどのようなものがあるのでしょうか。セルフネグレクトに陥る原因は主に次の4つが挙げられます。

  1. 身体機能の低下
  2. 認知症や精神疾患
  3. 経済的な問題
  4. 社会からの孤立

なぜこれらのことでセルフネグレクトに陥ってしまうのか、詳しい内容を見ていきましょう。

身体機能の低下

身体機能が低下するとこれまでのように生活が送れなくなることから、セルフネグレクトにつながってしまいます。

身体機能が低下する理由としては事故によるゲガや老化が挙げられ、低下していくと以前にできたことができなくなってしまいます。

これまで通りに生活を送ろうとすると体がついていかず、生活がままならなくなってしまうでしょう。

身体機能が低下しはじめたら、これまでと生活を変えたり介助サービスを入れたりして、柔軟に対応していくことが大切です。

認知症や精神疾患

認知症や精神疾患を患うと判断力が低下したり無気力になったりすることで、セルフネグレクトを引き起こすことがあります。

認知症は判断力が低下することで物を捨てていいのか判断できなくなり、物が部屋にたまっていき自宅がゴミ屋敷になる場合があります。

また、ほかにも認知症には収集癖の症状があるため、この症状から家がゴミ屋敷になるケースも少なくありません。

うつ病や統合失調症などの精神疾患を患っている場合は、無気力になり家事や身だしなみを整えられなくなるケースが挙げられます。

精神疾患は何らかの出来事で本人が傷ついていることが多く、立ち直るためには周囲のサポートが非常に大切です。

経済的な問題

公共料金を支払えないなど経済的な問題を抱えていると、生活を切り詰めたり通院できなくなったりして、セルフネグレクトに陥ってしまいます。

経済的に困窮していると節約をして生活を切り詰めるしかありません。

無理のない節約ならばいいのですが、なかには食事をしないなど健康を脅かす節約をしている人がいます。

このような切り詰めかたは健康状態が悪化し、病気になる可能性があるでしょう。

もし、病気になっても貧困から病院へ行けない場合があります。病院へ行かないと症状が悪化して身体機能が衰え、セルフネグレクトにつながってしまうでしょう。

先述した通り、女性は非正規雇用者が多いため、経済的な問題からセルフネグレクトにつながっているケースが多いと推測されます。

社会からの孤立

社会から孤立していると人と会う機会がどんどん減っていき、外出しないことから自宅へ引きこもってセルフネグレクトになるケースがあります。

社会から孤立していると人に会わないことから、身だしなみを整えなくなってしまう場合があります。

次第にお風呂に入らなかったり歯磨きをしなくなったりして、いつの間にかセルフネグレクトに陥ってしまうケースがあるのです。

また、孤立していることで問題を抱えていても誰にも相談できず、ストレスから精神疾患を患うケースもあります。

先述した通り、精神疾患はセルフネグレクトに陥る原因に挙げられるため、誰にも相談できない環境はセルフネグレクトを招くともいえるでしょう。

セルフネグレクトかもと思ったらチェック

セルフネグレクトの特徴に当てはまる人のなかには、「セルフネグレクトかも」と不安を感じた人もいるでしょう。

そこで、ここではセルフネグレクトに陥っているのか確認するチェックリストを紹介します。

チェックが多いほどセルフネグレクトの可能性が高いため、いくつぐらい当てはまるのか試してみてください。

  • 部屋の中にゴミがたまっている
  • 長期間お風呂に入っていない
  • 長期間歯を磨いていない
  • 掃除や洗濯などの家事をしていない
  • 郵便ポストの中に郵便物が詰まっている
  • 公共料金などの支払いを滞納している
  • 健康的な食事をしていない
  • ほとんど外出をしない
  • 誰とも会いたくない

セルフネグレクトの予防法と治療法

セルフネグレクトに陥る女性の特徴やチェックリストを紹介しましたが、セルフネグレクトに陥りそうな人やすでに陥っている人は、どのような対策を行えばいいのでしょうか。

ここではセルフネグレクトの予防法と治療法を紹介するので、困っている人は参考にしてください。

セルフネグレクトの予防法

女性のなかでセルフネグレクトに陥りやすい特徴を持っている人は、普段から下記の事柄を心がけましょう。

  • 社会から孤立しないように人とかかわる機会を作る
  • 月に何度か外出する日を作る
  • 悩み事を相談できる人を作る
  • あらかじめ家事をする日を決めておく
  • 家事が苦手な人は家事代行サービスを導入する

セルフネグレクトに陥らないためには、とにかく人とかかわって社会から孤立しないことが大切です。

もし、友達が少ない場合には、習い事を始めたりボランティアを始めたりして積極的に人とかかわる機会を作りましょう。

また、家の中が荒れ始めている場合は、とにかく片付けて清潔な環境にしておくことが大切です。

仕事で忙しい場合は、あらかじめ休日など家事を行う日を決めて部屋をキレイにしましょう。もし、家事が苦手なら家事代行サービスを導入するのがおすすめです。

セルフネグレクトの治療法

すでにセルフネグレクトに陥っている場合には、下記の方法で治療を進めていくことが大切です。

  • 本人の気持ちや意思を聞き出して支援する
  • 介護や地域、家事代行などのサービスを導入する
  • 地域包括支援センターに相談する
  • 病院で適切な治療を受ける

このなかで特に大切なのが本人の気持ちや意思を聞き出すことです。

セルフネグレクトに陥っている人は自尊心を失ったり無気力になっていたり、心に傷を負っている場合があります。そのため、信頼関係を築いて相手がどうしたいのか気持ちを聞くことが大切です。

気持ちを聞き出せたなら相手の要望に沿った方法で治療を進めていきましょう。

例えば、とにかく部屋の中をキレイにしたいなら介護や地域、家事代行サービスの導入がおすすめです。

高齢者の女性で専門家に相談したい場合は、高齢者を対象にしている地域包括支援センターに相談するといいでしょう。

もし、認知症や精神疾患が重篤な場合には、早急に病院で適切な治療を受けることが大切です。

まとめ

女性は経済的な理由から男性に比べてセルフネグレクトに陥りやすいといえます。女性の経済的な問題は高齢者に限ったことではなく、幅広い世代の問題のため、セルフネグレクトは若者を含めた問題といえるでしょう。

特にセルフネグレクトに陥りやすい特徴を持った女性は、日頃から予防策をとってセルフネグレクトに陥らないようにすることが大切です。日頃から人とかかわる機会を設けたり、家事代行サービスなどを導入したりして、セルフネグレクトに陥らない環境を作りましょう。