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ウジ虫が人体に及ぼす影響を解説|孤独死の現場で害虫が発生した時の対処法も紹介

ウジ虫の人体への影響

長らく発見されない孤独死の現場では、ウジ虫やハエが発生している場合が多々あります。ウジ虫やハエが発生している現場は、人体に悪影響を及ぼすことがあるため、自力での原状回復は非情に危険です。

 

本記事ではウジ虫が人体に及ぼす影響を解説したうえで、ウジ虫やハエが発生している現場の対処法について解説します。

記事監修者プロフィール

遺品整理士歴10年、これまでに5,000件以上の遺品整理や特殊清掃に携わる。手がけた遺品整理で発見された貴重品のうち、お返ししたタンス預金の合計だけでも3億3千万円にも上り、貴金属などの有価物を含むと5億円近くの金品を依頼者の手元に返して来た。

遺品を無駄にしないリユースにも特化。東南アジアへの貿易を自社にて行なっており、それに共感を覚える遺族も非常に多い。また不動産の処分も一括で請け負い、いわるゆ「負動産」を甦らせる取り組みにも尽力して来た。
一般社団法人ALL JAPANTRADING 理事
一般社団法人家財整理相談窓口会員
一般社団法人除染作業管理協会理事
宅地建物取引士(日本都市住宅販売株式会社代表取締役)


株式会社RISE プロアシスト東日本
代表 仲井

目次

ウジ虫が人体へ与える影響

先述したように、孤独死した現場でウジ虫が発生していると、人体へ悪影響を及ぼします。ウジ虫が人体へ与える影響は大きく分けて次の2つです。

 

  1. 肉体への影響
  2. 精神への影響

 

具体的にどのような悪影響を及ぼすのか、詳しい内容を見ていきましょう。

 

肉体への影響

ウジ虫が発生している現場では、親であるハエが危険な病原菌を保有している可能性があるため、菌が現場に蔓延している可能性があります。

 

ハエは汚いところを飛んだり歩き回ったりすることで、非常に多くの病原菌を保有している生物です。保有している病原菌は主に下記の例が挙げられます。

 

  • O-157
  • 大腸菌
  • サルモネラ菌
  • 赤痢菌
  • 黄色ブドウ菌
  • ペスト菌

 

このほかにもさまざまな病原菌を保有しており、ハエが人や家畜に媒介する病気は60種以上ともいわれています。

 

孤独死の現場ではハエがどんどん群がってくるため、危険な病原菌の巣窟になっている可能性が十分に考えられるでしょう。

 

精神への影響

ウジ虫が発生していると、目撃者はもちろんのこと、目撃をしていないご近所の人にまで精神的なストレスを与えてしまいます。

 

遺体にウジ虫が発生している現場では、故人が変わり果てた姿をしていることがほとんどです。その姿は普段の私たちの生活からはかけ離れており、目撃者に強いストレスを与えてしまうでしょう。

 

また、ウジ虫が発生していると成長した個体が孤独死の現場だけでなく、ご近所の家にまで被害を及ぼします。わずかなすき間から侵入したり洗濯物に大量のハエがついていたりと、ご近所への精神的ストレスは計り知れないでしょう。

 

場合によっては、強いストレスを与えられたとして、慰謝料を請求されるトラブルも少なくありません。

 

孤独死の現場にウジ虫が発生する理由

そもそも、なぜ孤独死の現場にウジ虫やハエが発生しているのでしょうか。ウジ虫やハエが発生する理由は、主に次の2つが理由に挙げられます。

 

  1. ハエが遺体に卵を産みつけるため
  2. 放置された冷蔵庫や生ごみに繁殖しているため

 

それぞれの詳しい内容を解説していきましょう。

 

ハエが遺体に卵を産みつけるため

ハエは遺体に卵を産みつけることで、孵化してウジ虫が発生します。

 

ハエは遺体から発生する腐敗臭を嗅ぎつけて孤独死の現場に侵入し、遺体へ卵を産みつけます。産みつけられた卵は早くて半日ほどで孵化し、ウジ虫が発生してしまうのです。その後、ウジ虫は約2週間で成虫になり、また遺体へ卵を産みつけて数を増やしていきます。

 

孤独死の発見までの日数は2024年度の「孤独死現状レポート」によると、平均日数18日です。産卵から成虫になるまでには十分な日数のため、多くの孤独死の現場でウジ虫が発生しているでしょう。

 

放置された冷蔵庫や生ごみに産卵しているため

ご遺体以外にも放置された冷蔵庫や生ごみにハエが産卵する場合もあります。

 

孤独死は急な出来事が多いため、冷蔵庫や生ごみが放置されていることがほとんどです。やがて放置された冷蔵庫の中身や生ごみが腐敗していき、その臭いにつられてハエが発生して産卵し、ウジ虫が発生するケースもあります。

 

また先述した通り、遺体にもウジ虫が発生していることがあるため、孤独死した部屋やキッチンなど家中にウジ虫やハエが発生しているおそれがあるでしょう。

関連記事:ウジ虫やハエはどこから湧いてるのか?特殊清掃現場での駆除方法

ウジ虫が発生していた時の対処法

もし、孤独死した現場でウジ虫が発生していた場合、どのような対処法を取るべきなのでしょうか。主に発見者ができる対処法は次の2つが挙げられます。

 

  1. 現場を外部と遮断する
  2. 早急に特殊清掃業者へ依頼をする

 

なぜ、これらの対処法を行ったほうがいいのか、詳しい内容を解説していきます。

 

現場を外部と遮断する

まずは、現場を外部と遮断してハエの侵入や腐敗臭を漏れ出すのを防ぐことが大切です。

 

現場と外を行き来できる経路があると、腐敗臭が漏れ出して嗅ぎつけたハエが侵入してきます。新しくハエが侵入すると、どんどん卵を産みつけられてしまうので、食い止めるためにも現場と外部を遮断してください。

 

また、外部と遮断することで腐敗臭が外に漏れ出すことも防ぎます。腐敗臭が漏れ出すとハエを誘き寄せるだけでなく、腐敗臭が立ち込めてご近所とのトラブルにもなりかねません。

 

窓が空いていたら閉める、換気扇が回っていたら止めるなどして、現場を隔離するようにしましょう。

 

早急に特殊清掃業者へ依頼をする

 

ウジ虫が発生している孤独死の現場は、自力で清掃は行わずにプロである特殊清掃業者へ依頼してください。

 

先述した通り、ウジ虫やハエは危険な病原菌を保有しているため、孤独死した現場では、病原菌が蔓延している可能性があります。そのような危険な現場を素人が清掃すると、最悪の場合、病気に感染するおそれがあるでしょう。

 

その点、特殊清掃業者なら現場の危険性を熟知しており、防護服や防毒マスクなどを身に着けて病原菌への対策をしています。また、専用の薬剤で徹底的に殺菌や除菌も行ってくれるので、病原菌が現場に残る危険性もありません。

 

自身を危険に侵さないためにも、必ず孤独死の現場は特殊清掃業者へ清掃を依頼するようにしましょう。

 

特殊清掃の流れ

もし、孤独死した現場の清掃を特殊清掃業者に依頼した場合、どのような流れで作業が行われるのでしょうか。主に次のような流れで作業を行います。

 

  1. 専用薬剤での殺菌や除菌
  2. 体液や血液で汚れた箇所の清掃
  3. 浴槽内の清掃や水質検査(必要に応じて)
  4. 害虫の駆除
  5. 畳やフローリングなどの撤去
  6. オゾン消臭機での脱臭

 

現場の状況によって作業内容は変わるため、上記の流れは参考程度にしてください。

 

もし、ウジ虫やハエが発生している場合は、人体には無害のピレスロイド系の薬剤で駆除してから掃除機で死骸を回収します。

 

このとき、棚の裏側やクッションの下など目に見えない場所を見落とすと、ウジ虫や卵が残っていて再発生する可能性があるでしょう。

特殊清掃業者は再発を防ぐためにも、家財を搬出したりクロスを剥がしたりして、見えない場所も徹底的に清掃します。

詳細記事:特殊清掃作業の流れを細かく徹底解説!

特殊清掃の費用

作業

料金

床上の特殊清掃

¥30,000~

浴室の特殊清掃

¥50,000~

消臭剤・除菌剤の散布

¥10,000~

消臭オゾン脱臭処理

¥10,000~

畳の撤去(1枚)

¥3,000~

※上記料金には体液、血液、汚染物の除去、汚染物の梱包、搬出、害虫除去、清掃、除菌、消臭作業1回分が含まれます。

※詳細の費用は「作業費⽤」からご確認ください。

 

特殊清掃の費用は作業ごとに費用が算出されています。

 

しかし、必要な作業は現場によって違いがあり、業者でない限り現場に適した作業を選定することは困難です。依頼する前に費用を出すには、業者に見積もりを依頼するしかありません。

 

業者へ見積もりを依頼する際は、後から追加作業を発生させないために、見積もりの段階で直接現場を確認してくれる業者を選んでください。

また、追加費用が発生する条件も確認しておくことで、トラブルの元になる追加請求を防げます。

関連記事:特殊清掃の費用相場について

まとめ

 

ウジ虫は親であるハエが危険な病原菌を保有していたり、大量発生していることで強いストレスを与えたり、人体への影響は計り知れません。ウジ虫が発生している孤独死の現場を自力で清掃するのは、非常に危険な行為といえるでしょう。

 

もし、ウジ虫が発生している孤独死の現場を目撃した場合は、現場を外部から遮断し、いち早く遺品整理業者へ依頼することが大切です。特殊清掃業者に任せれば現場の除菌・殺菌を徹底し、また次の人が住めるように現場を原状回復してくれます。