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一軒家の遺品整理の相場はどのくらい?費用が決まる4つのポイントを解説

一軒家の遺品整理費用相場について

一軒家の遺品整理の費用は部屋数の多さや家の大きさから、「高額になるのでは?」と心配される人がいるでしょう。

一軒家の遺品整理は部屋数や家の大きさも費用に影響しますが、他の事柄でも費用に影響があります。それらを把握しておくことで、賢く遺品整理の費用を抑えられるでしょう。

本記事では、一軒家の遺品整理にかかる費用の紹介のほか、費用が決まるポイントや費用を抑えるコツを紹介します。

一軒家の遺品整理を業者に依頼しようか悩んでいる人や、自分の死後の遺品整理を心配している人は、参考にしてください。

記事監修者プロフィール

遺品整理士歴10年、これまでに5,000件以上の遺品整理や特殊清掃に携わる。手がけた遺品整理で発見された貴重品のうち、お返ししたタンス預金の合計だけでも3億3千万円にも上り、貴金属などの有価物を含むと5億円近くの金品を依頼者の手元に返して来た。

遺品を無駄にしないリユースにも特化。東南アジアへの貿易を自社にて行なっており、それに共感を覚える遺族も非常に多い。また不動産の処分も一括で請け負い、いわるゆ「負動産」を甦らせる取り組みにも尽力して来た。
一般社団法人ALL JAPANTRADING 理事
一般社団法人家財整理相談窓口会員
一般社団法人除染作業管理協会理事
宅地建物取引士(日本都市住宅販売株式会社代表取締役)


株式会社RISE プロアシスト東日本
代表 仲井

目次

一軒家の遺品整理にかかる費用

部屋数 費用相場
1LDK 70,000円~250,000円
2LDK 120,000円~300,000円
3LDK 150,000円~500,000円
4LDK 240,000円~700,000円
5LDK以上 270,000円~850,000円

一軒家の遺品整理にかかる費用相場は、上記のとおりです。

ただし、詳細は後述しますが、同じ間取りでもさまざまなポイントによって費用が変わります。上記の表はあくまで一例なので、参考程度にしてください。

また、一部屋だけ遺品整理を依頼したい場合は、1R〜1Kの費用が適応され、費用相場は約30,000円〜80,000円です。

一軒家の遺品整理の費用が決まる4つのポイント

先述しましたが、同じ間取りでも一軒家の遺品整理は大きく値段が変わります。その理由は、下記の4つのポイントで費用が算出されるからです。

  1. エリア
  2. 遺品の量
  3. 立地条件
  4. 買取の有無

これらのポイントがどのように費用へ影響をもたらすのか、詳しい内容を見ていきましょう。

エリア

エリア内の遺品整理業者の数によって、遺品整理にかかる費用にも差がでます

東京や大坂などの都市部は人口が多いことから、比例して業者の数が多いです。業者はライバル企業と差をつけるために費用を安くすることから、都市部の遺品整理の費用は安い傾向にあります。

一方、地方だと都市部よりも人口が少ないことから、業者の数も多くありません。状況によってはライバル企業もなく、費用を抑えずとも依頼がくるため、都市部と比べると遺品整理の費用が高いです。

遺品の量

遺品の量によって必要な作業員の人数や日数が変わるため、費用にも大きく影響が出ます。

遺品整理の費用は、遺品整理にかかる時間と必要な作業員の人数から計算しており、時間と作業員が少ないほど費用はかかりません。一方、遺品の量が多いと時間も作業員も必要となるため、費用は上がってしまいます。

業者へ依頼する前に遺品の量を減らして置くと、費用を抑えられるでしょう。

立地条件

現場の周辺環境によっては、動線が悪くなり作業にかかる時間が増えることで、遺品整理の費用が高くなります。

遺品整理業者はトラックで現地に訪れて作業を行い不用品や買取品を回収していきますが、トラックから現場まで離れていると、容易に搬出できません。搬出が困難だと時間も作業員も必要となるため、費用が高くなる傾向です。

現場の近くにトラックを止められる駐車場や広い敷地があると、不用品や買取品の搬出がしやすく、安価な費用で済むでしょう。

買取の有無

買取サービスを実施している遺品整理業者は、買取金額と遺品整理の費用を相殺してくれるため、買取をしていない業者より費用を抑えられます。

「古物商許可証」を所持している業者は、遺品の買取サービスを行っていることが多いです。買取をしてくれる業者は、買取費用は遺品整理の費用から差し引いてくれるので、買取の有無によって費用が大きく変わります。

買取額に期待ができる場合は、買取をしている業者を選ぶといいでしょう。

一軒家のほうが賃貸よりも費用が安い?

マンションやアパートの賃貸物件と一軒家の遺品整理では、物件の大きさから一軒家の費用が高いように思えます。

しかし、マンションやアパートではエレベーターや駐車場の有無から、作業に時間や人手がかかり、意外と高額になるケースがあるのです。

必ずしもマンションやアパートのほうが高いとはいえませんが、一軒家だから費用が高いとは思いこまないようにしましょう。

一軒家の遺品整理の費用が高額になるケース

一軒家の遺品整理の費用を算出するポイントを解説しましたが、具体的にどのようなケースが高額となるのでしょうか。費用が高額になる主なケースは、次の3つです。

  1. 家が山間部にある
  2. 特殊清掃の必要がある
  3. ゴミ屋敷化している

なぜ、費用が高額になってしまうのか、詳しい内容を解説していきます。

家が山間部にある

一軒家が山間部にあると現地に向かうまで時間がかかるため、費用が高額になるケースがあります。

多くの業者は交通の便を考えて、現場に向かいやすい市街地に会社を構えていることがほとんどです。

もし、一軒家が山間部にあると市街地から山間部へ移動しなければならないため、向かうまでに時間がかかり費用が高額になることがあります。

山間部に一軒家がある場合は、一軒家の場所を変えることはできないため、後述する費用を抑えるコツで費用が安価になるように工夫しましょう。

特殊清掃の必要がある

故人が孤独死をしていた場合、家の中を元の状態に戻すには特殊清掃を行わなければなりません。

遺体の発見が遅れる孤独死は、腐敗の進行が進んでいることで、体液が床に広がっていたり腐敗臭が部屋に染みついたりします。

一度付着した孤独死の汚れや匂いは通常の清掃では落ちず、落とすには特殊清掃と呼ばれる清掃方法をしなければなりません。

特殊清掃は遺品整理とは別に依頼する必要があるため、その分の費用がかさんでしまいます。

しかし、遺品整理業者のなかには特殊清掃と遺品整理をセット価格で提供している業者もいるので、選ぶ業者によっては費用を抑えられるでしょう。

ゴミ屋敷化している

ゴミ屋敷化した一軒家は物が多いだけでなく念入りな清掃も必要なため、高額な費用が発生してしまいます。

故人が認知症や精神疾患を患っていると、物を捨てられなかったり溜め込んだりすることから、家がゴミ屋敷化することがあるでしょう。ゴミ屋敷は物が多いだけでなく念入りな清掃が必要なことから、時間や人手が必要になり高額な費用が発生します。

自分たちで片付ければ費用を抑えられますが、深刻なゴミ屋敷は病原菌や害虫がいて危険な状態です。無理せず片付けのプロである業者に任せましょう。

一軒家の遺品整理の費用を抑えるコツ

一軒家の遺品整理の費用が高額になるケースを紹介しましたが、そのような場合でも費用を抑える3つのコツを知っておけば費用を減らせます。

  1. 相見積もりをとる
  2. 遺品整理を進めておく
  3. 不用品を買取してもらう

なぜ、これらのコツで費用を下げられるのか、詳しい内容を見ていきましょう。

相見積もりをとる

複数の業者から見積もりを取る相見積もりをすれば、費用を比べられるため、安い業者を見つけられます。

ひとつの業者からしか見積もりを取らないと、提示された金額が適切なのか判断がつきません。相場がわからないまま依頼してしまうと、後から費用が高額だったと発覚するケースがあるでしょう。

複数の業者から見積もりを取れば、費用を見比べることで相場を知ったりお得な業者を見つけられたりします。

なお、あまりにも相場から外れた安い金額の業者は、安い分だけ追加請求してくる可能性があるので注意が必要です。

遺品整理を進めておく

業者へ依頼する前に自分で遺品整理を進めておくと、業者側の作業に必要な時間や人手が減るため、費用を抑えられます。

先述した通り、遺品整理の費用は一連の作業に必要な時間や人手から算出されており、これらが減るほど費用はかかりません。

業者に依頼する前に自分で遺品整理を進めることで必要な時間や人手を減らし、遺品整理にかかる費用を抑えられます。

しかし、遺品整理は手続きや相続に関する重要なものもあるので、あらかじめ遺品整理を進める場合は、捨ててはいけないものを調べておきましょう。

不用品を買取してもらう

買取をしている遺品整理業者に不用品の買取を依頼すれば、その分を遺品整理の費用から引いて入れるため、支払う費用が少なくなります。

遺品整理業者はサービスが充実しており、そのなかでも費用に関係するサービスが不用品の買取サービスです。このサービスは、遺品整理の費用から買取した分の金額を差し引いてくれます。

買取サービスをしているかは各業者のホームページで確認できるので、遺品に骨董品や美術品などがあり買取に期待ができる場合は、買取している業者を選びましょう。

遺品整理業者を選ぶポイント

一軒家の遺品整理を遺品整理業者へ依頼する場合、どのような業者を選ぶかによって費用にも大きな影響が出ます。一軒家の遺品整理を依頼するなら、次の5つのポイントに気をつけて業者を選びましょう。

  1. 現場付近の業者
  2. 明確な見積もり内容
  3. スタッフの対応
  4. 口コミ
  5. アフターサービス

それぞれに詳しい内容について解説していきます。

現場付近の業者

遺品整理業者を探す場合は、自分のエリアに適した業者を探すことが大切です。

遺品整理の費用には必要な時間が大きく関わっており、遠方の業者を選ぶと移動だけで多くの時間を要するため、費用が上がります。無駄な費用を発生させないためにも、現場付近の業者を探して移動時間を減らしましょう。

具体的な業者の探しかたは、「◯◯(エリア名) 遺品整理」で検索する方法です。エリア名を入れて検索することで、エリアに対応している遺品整理業者が表示されます。

明確な見積もり内容

明確な見積もりを提出する遺品整理業者を選ぶことで、悪徳業者を避けて余計なトラブルを回避できます。

業者のなかには悪徳業者がおり、費用のことなどでトラブルに発展することも少なくありません。後から高額な費用を請求してくることもあるので、悪徳業者を見抜いて避けることが重要でしょう。

悪徳業者を避ける方法として挙げられるのが、明確な見積もりを提出する業者を選ぶことです。

悪徳業者は作業ごとに費用を算出せず、「◯◯一式:◯◯円」のようにまとめられています。このような業者を避けて、内訳をしっかり記載している業者を選ぶと、トラブルに発展することは少ないでしょう。

スタッフの対応

見積もりを取った時や問い合わせした時のスタッフの対応の良さで、悪徳業者か見抜けることもあります。

スタッフの対応や態度は遺品整理業者の質にも直結しており、次のような対応をする業者は、悪徳業者の可能性があるでしょう。

  • スタッフの態度が悪い
  • 明確な説明をするのを避ける
  • 質問したことへの返答がない

悪徳業者は都合が悪いことについて説明するのを嫌がり、問い合わせても返答がなかったり不明瞭な説明をしたりします。スタッフの対応が悪い業者には依頼しないようにしましょう。

口コミ

自身の目で悪徳業者や費用が割高な業者を見抜けなくても、利用した人の口コミを参照すれば良心的な業者や費用が安い業者を見つけられます。

業者について念入りに調べたり注意して見たりしても、自分の目だけでいい業者を見つけるのは難しいでしょう。そこでおすすめなのが、実際に業者を利用した人の口コミを見ることです。

実際に利用した人の口コミでは、良いことはもちろん、悪かったことまで包み隠さず書いてあります。生の声を参考にすることで、業者の実態を知れるでしょう。

口コミを参照するうえで大切なのが、業者のホームページに載っている口コミは参考にしないことです。ホームページに掲載されている口コミは都合がいいことしか書いていないので、Googleマップなどの口コミで確認してください。

アフターサービス

遺品整理を終えた後のアフターサービスが充実している遺品整理業者を選ぶと、一連のことを業者に依頼できて時間の節約につながります。

一軒家の遺品整理を終えた後は、家を解体したり別の人が住んだりなど、人によってその後の動きが違うでしょう。遺品整理を終えた後、新たにリフォーム業者や解体業者を探すのは時間や手間もかかるし大変です。

そこでおすすめなのが、アフターサービスまで充実している遺品整理業者を選ぶこと。

業者によってはリフォームから解体まで請け負ってくれる業者もおり、一連の流れを依頼することで手間や時間を削減できます。

アフターサービスの有無については業者のホームページに掲載されているので、遺品整理後のことも考えながら業者を選びましょう。

悪徳業者を見抜くポイント

先述しましたが、遺品整理業者の一部には悪徳業者がおり、費用面でトラブルになることも少なくありません。不当な高額請求を避けるためにも、以下のポイントに気をつけて悪徳業者を見抜きましょう。

  • スタッフの対応や態度が悪い
  • 異様に相場よりも低い金額を提示してくる
  • 見積もりの内容が不明瞭でわかりづらい
  • 見積時に現場を見ない
  • 追加費用について説明してくれない
  • 見積時に費用を請求してくる
  • 口コミの内容が悪い

これらのポイントを意識しながら業者を選ぶと、悪徳業者への依頼を避けられるでしょう。

家族への負担を悩んでいるなら生前整理をしよう

現在一軒家に住んでいて自身の死後に遺品整理が負担にならないか心配な人は、生前整理をしておくと遺品整理の負担を軽減できます。

生前整理は元気なうちに身の回りの品を片付けたり保有財産を明確に記したりしておくことです。

自身の死へ向けて準備する終活の一環であり、生前整理をしておくと遺品整理が進めやすくなります。

具体的には下記のことを行うといいでしょう。

  • 所持品を整理する
  • エンディングノートや遺言書を作成する
  • 財産目録を作成する
  • 加入しているサブスクの情報を一覧にしておく
  • デジタル遺品に関わるIDやパスワードを一覧にしておく

特にサブスクやデジタル遺品は見落としがちなので、家族が困らないようにしっかりまとめておきましょう。

まとめ

一軒家の遺品整理の費用は必要な時間や人手によって費用が変わることから、部屋数やエリア、遺品の量、立地条件などによって費用が違います。

また、業者によって不用品の買取額を遺品整理の費用と相殺することから、買取の有無も費用の違いに関わってくるでしょう。

遺品整理では悪徳業者に依頼して余計な出費を避けるためにも、業者選びが非常に重要です。ご紹介した業者選びのポイントや悪徳業者を見抜くポイントを意識しながら、業者を探すようにしてください。