「特殊清掃ってどんな場合に依頼するの?」
「特殊清掃ってどんなことをしてくれるの?」
特殊清掃について、このように基本的な疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
特殊清掃と聞いてもどんなことをしているのかをはっきりとイメージできる方はあまりいらっしゃらないでしょう。
特殊清掃を依頼するケースはさほど多くないため、どんな時に特殊清掃を依頼すればいいのかが分からないという方も多くいらっしゃいます。
しかし、特殊清掃の業者を呼ぶべきタイミングで依頼せず、ご自身で清掃しようと試みると非常に危険なケースがあります。
そこで今回は「特殊清掃を呼ぶべき状況とタイミング」について説明します。
【どんな状況で特殊清掃業者を呼べばいいのか】
一体どんなタイミングで特殊清掃をしてくれる業者の方を呼べばいいのでしょうか?
特殊清掃を依頼するケースとして最も多いのが、故人が「孤独死」してしまった場合です。
一人暮らしをされていた方が亡くなられた場合、残念ながら発見が遅れてしまうことが多くあります。
亡くなられてから短時間で発見に至った場合であれば大きな問題にならない事はありますが、亡くなられてから時間が経過していくと共に、どんどん遺体は腐敗して状況が悪化していきます。特に気温が高くなる春先から秋口にかけては、驚くべき速さで腐敗が進行してしまいます。
それに伴い、亡くなられた場所に体液が滲み出てどんどん広がってしまうのです。
そうなると、一般的な清掃では処置が難しくなり、特殊清掃業者を呼ぶべき状況となります。
【なぜ特殊清掃業者に依頼すべきなのか】
季節によりますが、孤独死により亡くなってしまった方の遺体発見が遅れた場合、腐敗が進行していきます。
それに伴い死臭のレベルもどんどん高くなっていきます。
亡くなられた方がお住いの住宅が賃貸であった場合は特にですが、原状回復する必要性が生じます。
原状回復義務とは、お部屋を借りたときの状態に戻す義務のことです。
しかしご自身で清掃しようと思っても、遺体が腐乱した腐乱臭・死臭までを消臭するのは非常に難しいため、特殊清掃業者に依頼して死臭を取り除き、原状回復に向けて作業してもらうことをおすすめしたいのです。
ご自身ではこのような特殊な清掃をした経験はないと思いますし、むやみに清掃をしても良い事はありません。
プロアシストでも粗悪な業者の尻拭いをするケースがありますが、多くの場合「表面は綺麗になっているけど臭いが取れていない」と言うものです。
このように、特殊清掃の作業では、最終的に腐乱臭が消えるかどうかが大切なポイントになります。
【例え身内でも絶対に自分で特殊清掃をしてはいけない本当の理由】
孤独死してしまった方の特殊清掃を、業者に依頼する必要がある一番の理由が「細菌」です。
お亡くなりになられた部屋には、目に見えないものすごい数の細菌がいます。
身内とはいえ、このような部屋に不用意に入ってしまうと、一生付き合う事になるような病気に感染してしまうリスクが高まります。
「亡くなった場所に近づかなければ平気」
「体液に触らなければ大丈夫」
そう思いがちですが、プロとしては決しておすすめできません。
なぜなら、そのような状況下ではハエなどの害虫が発生しているからです。
ハエは腐乱した遺体やその体液に触れた上で部屋中を飛び回ります。その結果、お部屋内の壁や天井、家財などがどのような状況になっているのか。想像する事は難しくないと思います。
おわかりでしょうか?
これが、きちんとした装備で対応する特殊清掃業者に依頼する必要がある一番の理由です。
【まとめ】
清掃などの処置が遅れてしまうと状態の悪化が加速度的に進行し、死臭が周りに広がってしまい近隣にお住いの方に非常に迷惑がかかってしまうため、速やかに対処することがとても大切です。
また季節によりますが、死後数日から2週間ほど経ってしまうと害虫が繁殖してしまいます。こういった害虫は繁殖する力が非常に高いため、少し放置しておくだけでおびただしい数に繁殖してしまい、一般の方が立ち入ることはおろか、家の周りにも害虫が飛び回るようになってしまいます。
これも近隣住民に大変な迷惑をかける事となります。
以上のことから、、特殊清掃を呼ぶべきタイミングは主に「孤独死の発見後、極力早く」となります。
そして必ず特殊清掃は、ご自身で処理するのではなく、特殊清掃に清掃を依頼しましょう。
故人様の名誉のため、そしてご自身の健康を守るためにも。