遺品整理を業者に依頼することを検討されている方の中には、
「どのように依頼する業者を比較したら良いのだろう」
とお悩みになっている方もいらっしゃるかもしれません。
比較するポイントはいくつかあるのですが、そのうちの一つとして押さえていただきたいのは、業者の人が資格を持っているかどうかという点です。
遺品整理に関連した資格というのはつい数年前に誕生したのですが、今回はその誕生についてお話いたします。
◎遺品整理の業者が台頭してきた背景
遺品整理の資格についてご説明する前に、遺品整理の業者が台頭してきた背景についてお伝えします。
亡くなられた方が遺したものを整理して分配したり、処分したりする遺品整理は昔から行われてきているものですが、かつては同居している場合が多く、家族が手分けして行うのが主流でした。
しかしながら近年では核家族化という言葉も出てきているように、遠く家族が離れて暮らすことも多くなり、仮にご家族の方が亡くなられたとしても、なかなか整理のために家族が集まったり遠征したりするのが困難だという家庭も増えてきました。
賃貸物件であれば
「住人がいないのに家賃を払わなければいけない」
一軒家なら
「空き家になることで心配事も多い」
「庭木や雑草の事で隣人に迷惑をかけてしまう」
そんな状況がどんどん増えた結果、なかなか自分自身で遺品の整理ができない方の代わりとなるべく登場したのが遺品整理を代行する業者です。
◎遺品整理士が誕生した背景
遺品整理を代行するという業種が出てきたことによる弊害も生じました。
遺品整理業に関する法整備がほとんどないために、回収した遺品で売れなかったものを不法投棄したリ、適正価格よりもはるかに高い料金を請求したりする業者が後を絶たなかったのです。
この遺品整理業界のモラルの低さを改善しようと設立されたのが、遺品整理士認定協会というものです。
亡くなられた方の大切な遺品を代わりに整理するという責任感や、家族の方への配慮を忘れずに適切な法律に従ってものを整理して処分ができる人を要請する講座を運営し、資格として認定することで遺品整理業に携わる人の健全性を高めようとしました。
ここでの資格が遺品整理士です。
遺品整理士として認定することで遺品整理に関する知識を持ち、家族の方に寄り添うという社会性を備えた人材の輩出を目指しています。
◎遺品整理士がいることは業者の判断基準になるか?
ここまで遺品整理士の誕生の背景をご紹介いたしました。ご覧の通り資格がないと遺品整理ができないわけではありませんので、遺品整理士がいることは、知識量のある人がその組織にいるという印としてある程度評価の基準として考えると良いかと思います。
今回は、遺品整理の資格である遺品整理士についてご紹介いたしました。参考にしていただければ幸いです。