遺産の相続を巡るトラブルが最近よく起きています。「そんなトラブルはお金持ちの家庭だけで自分は関係ない」と思われるかもしれません。実は、財産が1000万円以下の家庭でも、遺産相続を巡るトラブルが多発しているのです。
ある統計では、遺産相続のトラブルの30%が、財産が1000万円以下の家庭で起きているというデータがあります。遺産相続の問題は、誰にでも起こり得る問題なのです。
そこで今回は、遺産相続を巡るトラブルが起こる理由を3点に厳選して徹底解説します。
1. 遺産がどれくらいあるのか分からない
よくあるトラブルが、故人が遺した遺産がどれくらいあるのか分からないというケースです。親族が故人の遺産がもっとあるのではないかと疑って、トラブルに発展することがあります。このようなことを防ぐために、自分が亡くなる前にしっかりと生前整理をして遺産の種類を明らかにすることが重要です。
また、周りの親族が、故人の生前に遺産を確認することも重要です。「遺産がどれくらいあるか聞くなんてやましい」という方もいらっしゃるでしょう。
しかし、故人の死後、親族が遺産で争うのは故人にとって本当に好ましいことでしょうか。生前に、当人と周りの親族が相談し、協力して整理することをおすすめします。
2. 遺産を誰が相続するのか
遺産を巡る典型的なトラブルの一つです。誰が遺産を相続するのか分からないために起こります。故人が生前に、法的効力のある遺言書に相続を誰にするか、明示していなかったことが原因です。
この場合、親族同士で話し合って決めるわけですが、故人への私情や血統の近さなどによって、裁判に発展しやすくなってしまいます。
また、この問題は財産が1000万円以下の、それほど金額が大きくない家庭で多く発生しています。故人が生前に、金額の小さな財産をわざわざ遺言書に書く必要はないと考えるからでしょう。しかし、そのわずかな手間を惜しまないことがトラブルを防ぐ対策になるのです。
3. 遺言書の内容が特定の人物に偏っている
遺言書を生前に故人が書いていたとしても、特定の人物に偏っている内容であるために起こるトラブルです。
親族には遺留分と呼ばれる一定の最低相続分が法律で保証されています。しかし、遺言書に親族以外の特定の人物に偏って書かれていた場合、この遺留分を侵す可能性が高くなります。
この場合、大きなトラブルに発展する恐れがあります。遺言書には強い法的効力があるため、遺言書の内容と遺留分との折り合いをどこでつけるかの判断が難しいためです。事態が泥沼化した場合、法律のプロの弁護士や専門家が介入して解決します。
○さいごに
今回は遺産相続に関するトラブルについてお話ししました。自分が亡くなった後にこのようなトラブルが起きることは避けたいですよね。今回挙げた例以外にも、遺産相続を巡るトラブルには多くのケースがあります。
このようなトラブルを防ぐためには、生前整理をすることが重要です。生前整理をきちんと行い、小さな財産もよく考えて遺言書に明確に記しておきましょう。
プロアシストでは、トラブルを防ぐための生前整理を推奨しています。
長年お住いになったお宅では、どこにどんな重要な物をしまってあるのか、既にわからなくなっているケースもたくさんあります。
蓄積で増えてしまった、この先使う事のない物が溢れているお宅もあるでしょう。
生前整理を推奨する理由は、ここにあります。
自分の死後、誰かが必ず片付ける沢山の家財を、自分の意志で整理する。
そうする事で、体が不自由になった際の転倒リスクを下げたり、杖や車椅子でも歩行できる環境が整いやすくなります。
そして更に整理する家財の中から、大切な物が見つかったりするのです。
一石二鳥以上の効果を今までたくさん経験して来ました。
気になった方はぜひお気軽にご相談くださいませ。